「誰も突っ込まねーなら俺がやる」
「っ!!」
つ、突っ込む!?
僕は本能的に逃げようとして机から転がり落ちた。
八木くんはそれを掴みあげると、乱暴に僕の上半身をうつぶせにして机に押し付ける。
お尻を突き出す形になって、恥ずかしくてたまらない。
ジーッとジッパーを下ろす音がすぐ後ろで聞こえた。
「…いやっ、や、やめて八木くん…っ」
僕の言葉を無視して、ぴと、と熱い何かがお尻に触れる。
血の気が引いたときにはもう遅く、八木くんは僕の腰をつかむと、いっきに最奥まで貫いた。
「やぁあああっ!!」
激痛と、お尻の穴が焼けるような熱さが襲う。ギチギチと音をたててお尻の中が限界まで広がっていく。
無理矢理中を押し広げられ、太ももになにかが伝うのを感じた。
「いだいっ、いたいよ八木くんっ!いや、やめて…っ!」
「やめねーよばあか」
そのままピストンを激しくされて、熱がギリギリまで引き抜かれたかと思うとまた最奥まで貫かれる。
次第に引き抜かれる瞬間、中の壁を擦られる感覚にブルッと体が震えるのを感じた。
生理的な涙が次々とこぼれ落ちて、パタパタ机の上に落ちる。
「いやっ…あ、アッ、んあぅ!あ、だめぇっ…」
奥を貫かれるたびに前立腺をゴリゴリと押し潰され、そのたびにきゅうっとお尻が締まる。
熱くて痛くて苦しくて、頭の中がおかしくなりそうだった。
ピストンが激しくなり、時折角度を変えては八木くんの熱がお腹の奥を貫いた。
痛みはもうほとんど感じなくなり、かわりに新しい快感だけがとめどなく襲い続けていた。
「いあァぁっ!あ、あ、あッ!やぁあんッ!あっだめ、やぎく…おっきぃの…っ」
「っ!」
「ひァんッ!また、おっき…っ」
一瞬動きが止まったかと思えば、またばちゅんばちゅんと容赦なく腰を打ち付けられる。
いいとこばかり責められて、気が触れそうになった。
八木くんが僕の手を、自身のほうへ誘導する。
「っは、今度は、自分で前弄れ」
「やぁっ、あッ!だめ、っあん!やぎくんので、も、イッちゃううっ」
「っ…くっそ、ほんとお前…!」
肩を捕まれたかと思うと繋がったまま机の上に仰向けに寝転がされ、そのまままた深く突かれる。
八木くんのものが僕のおしりに出たり入ったりするのが丸見えで、なんだか恥ずかしくなってまたおしりがきゅんとなる。
僕の自身からは先走りがお腹につくくらいダラダラ出ていた。
それでも八木くんが僕の膝裏を持ち上げて奥までがんがん突いてくるから、腸の奥深くが広げられるような感覚が引っ切りなしに続いて、ズルズル中を擦られるたびに体中が痙攣した。
「ひぁあんッ!でちゃうっ、ァッ、あ、あ、またイッちゃ、」
「勝手にイけ、っばかやろ…」
「いあぁッ!イく、イッちゃうっ、あっあっあっ、やぁあっ!」
びゅるびゅるとお腹の上に精液が放たれる。
息をつかせる間もなく、めちゃくちゃに腰を打ち付けられた。
「やぁあっ!あンッ!イ、た、ばっかりなのにぃっ!」
「俺はまだだっつー、の!」
目の前がチカチカして、僕の自身からからは何もしてないのにポタポタと液が落ちてお腹をびしょびしょにした。
「ひゃ、ァッ、も、変なるっ、やぎく…きもちい…っ」
「っ、あー…く…っ」
「あ、あ、ひゃぁあっ!」
熱いのが中に注がれて、八木くんのものがおしりの中でびくびく痙攣するのがわかった。
「…ふ、ぅあ…んんっ」
ぼんやりする中息を整えていると視界が暗くなって、口の中に温かいものがぬるっと滑り込んでくる。
キス、されてる…だれ?
頭がぼーっとして、優しいそれを受け止めながら僕は静かに目を閉じた。
目が覚めたときには教室内には誰もいなくなっていて、僕は犯されたときのままの状態で床に寝転がっていた。
起き上がろうとすると体中が痛んで、お尻は熱っぽかった。
くらくらしながらそれでも起き上がると、ふとお腹に置いてあったものが床に落ちる。
「ん?…あ!」
発端のDVD……。
うげ、と思いつつなんとなく裏返す。
沼田幸太の文字には手書きで何か付け加えられていて、「沼田不幸太」になっていた。
もうこのDVDは見れそうにない。