「わっ、わかんないよ…そんな、こと」
「じゃあ当ててみて」
「っ、ひ…!」
つぅっと舌先が首筋を撫でる。
くすぐったくて逃れようとするけど、肩を掴まれて動けない。
舌が鎖骨へ這わされて、ちゅ、ちゅ、と音を立てながらさらに下降していく。
思わず身震いすると、結城くんの顔が胸元に寄ってきて。
「や、だ…っあ、んンっ」
舌先が器用に乳首のまわりを一周したかと思うと、下からゆっくり粒を舐め上げられる。
そのままちゅう、と口に含まれて、口内で粒をチロチロと転がされた。
「やぁ、あッん、だれか、くるから…っ!」
「きてもやめないっす」
カチャカチャとベルトが外される音にハッとする。
うそでしょ、と体を離そうにも、乳首を強く吸われて力がでない。
「あ、やだ…ッ!下はだめ、やめて…っ」
「先輩が当てるまでやめない」
そう言うと、結城くんは僕の両足を思い切り開いて。
何もかも見えてしまうのが恥ずかしいのに、それを言わせる暇も与えず、結城くんは僕の股間に顔をうずめてしまった。
ねっとりと先端を舐められ、生ぬるい舌の感覚に身体が震えてしまう。思わず声が漏れ出た。
「あ…っ、あ、あ、だめ、えッ…」
「そんなんじゃ、当てられないっすよ」
目を見つめられながらゆっくり舐め上げられ、結城くんの舌がサオの部分だけを行ったり来たりする。
火照る身体に焦らすようなそれはだいぶこたえて、思わず腰を揺らして押し付けてしまう。
結城くんはそれを見て少し笑った瞬間、じゅるるっと音をたてていっきに吸い上げた。
「やぁあ、ッ!ひぃ、あ、んんぅ…ッ!」
必死で声を押し殺そうと手の甲で口を塞ぐ。
明るいから結城くんの口が僕のそれをぐちゃぐちゃに舐めているのが嫌ってほど見えて、視覚的な刺激に思わず目をそむければ啜るような音が頭に響く。
レロレロと結城くんの舌がうねって、先端ばかりを激しく責め立てられてしまう。
粘膜さえも熱を持っているようで、それを無理矢理絡め取られるような感覚にめまいがする。
「や、ッア、あっあ…ッん!ふ、あぁッやぁあん…ッ」
「ん、ちゅ…先輩、わかった?」
結城くんは口を離してこちらを向いた。だけど僕は何もわかってなんかいないし、何よりあのときのことなんか忘れたい、思い出したくもなかった。
「も、わかんな…ッよ、やめて…っ」
気付けばボロボロ泣いていて。
後輩にちんこ舐められて泣いてる。もう悲しすぎる。
それを見た結城くんは笑うでもバカにするでもなく意外とあっさり舐めるのをやめてくれて。
それどころかあわてて正座し、僕の服を整え始めた。
「先輩、泣かないで」
そういって眉を八の字にする。
なんだかそう言われるとなにも言えなくて、ぼくは静かに涙を拭うことしかできなかった。
「俺ほんとはあの時、見てただけっす。なんもしてない」
「え…」
「今日声かけたのも、からかってやろーと思ったからなんすけど」
そ、そんな不純な動機で…
後輩だからって心を許すんじゃなかった、改めて心が痛む。
続きを言おうとしている結城くんを黙って見ていると、なんだかその目にはうっすら涙が浮かんでいて。
もしかして何か傷つけてしまったかも、と謝ろうとした瞬間、
「先輩、俺、…いれたい」
何いってんだこの人…!!
あまりに直接的な言葉に何も言えない。
断る前に思い切り腰を抱き寄せられ、いつの間に出していたのか結城くんのそれが宛がわれる。
サーッと血の気が引くのがわかった。
体調だってこんなにしんどいのに、性欲処理みたいに使われるのは嫌だ…!!
とっさに足を閉じて反発する。
「やだ、いや…っ!ゆ、結城くんっ、それはホントにだめだって…!」
抵抗したときに当ていてたとこがズレたのか、閉じた股の間を結城くんのそれがにゅるんと擦り抜けた。
体験したことのない感覚にひゃあっと体が跳ねる。
また足を開かれると思えば、意外にも閉じたままにされ。
そのかわりに、さっきの動きを確認するかのようにもう一度、今度はゆっくり出し入れされる。
「うあっあっ…!」
「っ、これはこれで…」
…な、何!?
気になる言葉の先を言うこともなく、結城くんはモノをにゅるにゅると行き来させる。
深く捩じ込まれると内股に擦れるところが多くなるぶん、変な感じだ。
「あっあっ…ん、うぅ…ッ」
「先輩、身体熱くて気持ちいい」
ちゅ、と足の先にキスを落とされて、途端に恥ずかしくなる。
先走りが潤滑剤になっているのか次第に出し入れが激しくなって、なんだか本当にピストンされているみたいな感覚になる。本当にお尻に入れられているわけじゃないのに、ぐちぐちといやらしい音までして。
そのうえ時々擦れる自身への刺激がもどかしく、身体が震えてしまう。
「はぁ、ッん、ん、あぁっ…!」
「あー、いっちゃいそ…先輩もっと足締めて」
言われるから仕方なくぎゅっと力を入れると、さっきよりも激しく出し入れされて。
こっちからだと結城くんの自身が出たり入ったりするのがはっきり見えて、みるみる顔が熱くなるのがわかった。
「先輩、いく…っ」
「ふ、はぁ…ッ、あっ」
グンッと勢いよく体重をかけられたかと思うと、股の間から出た結城くんの自身からびゅくびゅくと白い精液が飛び散った。
それはけっこうな量で、僕のお腹はまるで事後のような有り様になってしまった。
結城くんが肩を揺らして息を整えて、そのまま崩れ落ちる。
「結城くんだいじょ…って、ひ、あぁっ!」
と、そのまま足を開かれて、あろうことか再び股間に頭を埋めてしまった。
れろぉっとゆっくり裏筋を舐め上げられ、ぴくんと反応してしまう。
「やぁ、あっ…んん、なんでぇ…っ」
「俺ばっかいっちゃったし、さっきの続きってことで」
「そんな、こと…ッあ、はぁっ」
ちゅうっと先走りを吸われて体がしなる。
さっきよりも熱をもったそこはいつもよりどこか敏感で、触れられただけですぐに達してしまいそうなのに。
「だって先輩、たってるじゃないっすか」
「や、あ…やめ、ん、はぁッ…!」
しっかり反応してしまっている自身をぐちゅぐちゅ扱かれ目をそらす。
結城くんが笑う声が聞こえた。
「ほんとにえっちしてるみたいで感じちゃった?それともガンガン突かれて気持ちよかったの思い出した…?」
「ちがうっ、もうやめ…んあぁンッ!」
言い終わる前に突然根本までくわえこまれてしまった。
くわえたまんま舌がいろんなところを舐め回して、くちゅくちゅと籠った音が絶えずする。
嫌なのに小さく太ももが揺れて、またよくわからない涙がボロボロ出る。
「やんっ、あっ、あぁっ…も、だめ、ゆうきくんっくち、はなしてぇッ」
このままでは結城くんの口のなかに出してしまう。
なんとしてもそれは避けたいのに、離してと懇願しても結城くんは僕のそれをくわえたままだ。
そればかりか激しく頭を上下させて、じゅるるっと唾液と先走りを啜る。
そんなことをされればもすぐにでも達してしまいそうで。
「やぁあっ!はぁんっ、あっあっ、いや、ぁ…ッも、でちゃうからぁ…っ!」
じゅううっと強く吸い上げられ、僕はガクガクと腰を浮かせて達してしまった。
もう何も出ないというのにちゅうちゅうと先端を吸われ、ひっきりなしに身体が跳ねる。
しばらくするとようやく口を離し、結城くんはまた正座する。
何をしているのかと思えば薬を飲むときのように上を向くと、口内にためた精液をごくんと飲んだのだ。
「な、にして…!」
「ん、…にがーっ!やっぱまずいんすね!」
飲まれた上に色気のない感想でぽかんとしてしまう。
そ、そりゃおいしくないだろうけど、僕はちゃんと口離してって言ったし、ていうか結城くんが自分で勝手に飲んだのに!
考えたらむかむかして、僕はそっぽを向いてしまう。
「あ、先輩怒っちゃった?」
「怒ってない!」
怒ってるけど。
ボタンを閉めたり服を整えていると、その様子を結城くんがずっと見つめているから気味が悪い。
まさかまた何かよからぬことを考えているんじゃ、
「先輩、じゃあおわびに俺、先輩の友達になるっす!」
「え」
友達、という言葉に思わずどきりとしてしまう。
結城くんのほうをみればニコニコと良い笑顔。
「だって先輩、どうせ友達いないっしょ!」
「うっ」
強烈な一言をそんな笑顔で…
確かに何年もまともな友達なんていなかったし、いや、でも掲示板だったら何十人もいるんだけど…
などとブツブツ考えていると何かのメモを渡された。見ると携帯の電話番号とメールアドレス。
「んじゃ!そゆことでっ」
そう言うと結城くんは風のように保健室から出ていった。
本当に、嵐みたいな人だ…
しかしこれが俗に言う、メアド交換…?なんか違うけどこの違和感って、
「友達って…結城くん、後輩じゃん…」
また頭痛がひどくなった気がした。