ばさり。
視界を覆った闇はよく見えると自分の上着だった。
「…これ」
上着を掛けられるのは初めてじゃないから、呆れ顔が言いたいことは分かるけど。
羽織った上着の裾をきゅっと握りしめる。
「だって寒くないから」
僕を心配してわざわざ追いかけてきてくれる人がいるのに、寒い理由がどこにあるだろう。
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可愛いカップル描いちゃったーより、『寒そうにしている相手に上着を掛けてあげる』『ふるみ』
なんか同じコンセプトで何度も書いてる気がするけど何度でも書きたくなるから仕方ない。
北海道と東京の温度差以上に、青心寮で過ごす降谷の冬はあったかい。