お花係君、と馴染みになりつつある声。

「こないだはありがとな」
あの日以来、彼はすっかり俺の育てた花達が気に入ったらしく、今度は花束をと頼まれたのだ。
腕を買われるのは素直に嬉しい。
「どうでした?」
「あぁ上々だったよ。あいつの顔ときたら…」
「そんなに喜んでたんですか?」
「いや怒ってた」

「え…」

「違う違う、あの見習いに」
面白い勘違いしてたから売りつけてやった、とほくそ笑む。
なるほど、それでここ数日上の空だった訳か。
「悪戯に使うならもうあげません」
「同じ手は使わねーよ」

そういう意味じゃない…一輪の花で喜ぶ素朴な人だと思っていたのに。
俺まで担がれた気分だよ、栄純君。


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お屋敷パラレル第3弾。沢村→執事見習いという設定。
「花売り娘」は売春婦の隠語でもある。らしい。
執事仲間に「花売り娘」の意味を教えられてぐるぐるしてる沢村に、花を買う=御幸も買うと思わせてからかった御幸。
分かりにくくてすみません(´へ`)
字数縛りでパラレル書くなっていう。ちなみに御幸は言葉通りお花を売ってただけっていう設定です。
しかし舜御がメインCPのはずなのに一向に舜臣が出てこない…w

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