「シセラ、」

隣の部屋から聞こえた声に、少し慌てた様子で、シセラは、

「はい、ただ今」

と、昼食を運んでいく。

コトン、と小さな音と同時に料理が置かれる。

それを、何も言わずに、マスターは食べ始め、シセラは、それを隣で静かに眺める。

一口つけた後、マスターは顔を上げ、シセラを睨む。

「…え、あ、」

もしかして、美味しくなかったのかもしれない、とシセラは焦りを見せる。

それを、愉しそうに笑うと、一言、

「…貴様も喰え。
昼食後すぐにまた仕事をやる」

「あ…、はい」

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