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ある日の夜11時を過ぎた頃、突然携帯電話が着信をつげた。

「――!!」

ディスプレイに表示された名前を見て、僕のテンションがいっきに上がる。

「も、もしもし!?」

「お前今暇か?」

「え?う、うん!暇だけど…。」

「じゃあ今から駅の南口に来い。んじゃな。」

「え、ちょっと成也!?」

用件だけ言ってさっさと切られてしまった。

(い、今からって…)

こんな時間に呼び出されるなんて初めての事だっだ。

(何かあったのかも…!)

何も解らないまま、とにかく駅に急いだ。





「成也っ!」

駅に行くと成也がいて、僕を見つけるなり顔をしかめた。

「お前…その格好なんだよ。」

「え?」

何かあったのかと急いで来たため着替える間もなく、今の僕の格好はパーカーにジーンズというラフな姿をしていた。

そんな僕に溜息をついた成也はついて来いと顎で指示すると一人歩きだし、僕は慌ててその後を追った。




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