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 教育者*

足が鉛のように重い。
訓練で盛大に捻った左脚には、医療班が包帯を巻いてくれた。
しかし、歩調がのろいのは怪我のせいではない。
向かう先が団長室だからだ。

なまえはのろのろとした動作で許可を得た扉を開ける。

その先には既に件の人物が待ち構えていた。

「やあ、聞いたよ」

早速一番隠したい情報は伝わってしまったようだ。

つかつかと歩み寄る足に、なまえは反射的に半歩下がる。

「誰が私の見ていないところで怪我をして良いと言った」

青い目は氷の温度を孕む。
部屋の空気が一瞬で変わった。

「っ…申し訳ありません」

引き攣る喉で、辛うじて謝罪するが、そんなものが効くわけないのは知っている。

「謝るだけで済むと?私も随分と安い男になったものだ」

ほら。

「では、どうすれば…、ッ!!」

背中に掛かる衝撃に、壁に突き飛ばされたと理解するまで数秒掛かった。
その勢いのまま、ずるずると壁伝いにしゃがみ込む。

頬に感じる男の熱に、身体が硬直した。

「それは君が一番分かっているだろう?」

細められた瞳になまえは背骨からぞくりと粟立つのを感じた。

自分もこの男以上に異常者かもしれない。

「私も鬼ではない。怪我人に優しくする良心くらいあるさ。もちろん、君次第だが」

「……」

膨らみを布の上から唇で食めば、薄っすら笑みらしきものを湛えた表情がそこにあった。






「っ、んう、ふ、…う」

口内を犯す熱い塊の圧迫感に、なまえは顔を歪める。

苦しさに無意識に引く頭も、エルヴィンに掴まれているため逃げられない。

「ふ、は、うう…」

まだ明るい内から、ソファに腰掛けた男の脚の間に顔を埋めて、反り返ったそれに奉仕しているなど、他の人に知られようものなら。

なまえは自分を客観的に見て、いたたまれなくなった。

無表情な視線は、まるで観察されているようで、表情を悟られない為に、目の前のモノを更に深く咥える。

先端に吸い付き、舌先で焦らす。

幾度となく教え込んだ動きを無意識に再現していくなまえに、エルヴィンの支配欲がふつふつと沸き起こった。

片手で器用になまえのシャツのボタンを外すと、胸元に手を滑らせる。

「っふ、んん、っく、ふあ?!」

膨らみの中心にある突起を摘み、捏ねてやれば、なまえは身を捩って抵抗した。

思わず開いた口からだらしなく唾液が漏れる。

「なまえ、口を離すな。何度言えば分かる」

「だって、団長がっ…」

「私が何だ。口答えか?」

「い、いえ…」

凍てついた瞳に睨めつけられ、なまえはびくりと肩を震わせた。

「続けろ」

「んぐっ?!」

エルヴィンはなまえの髪を掴み、再び小さな口に自分のモノをねじ込む。

「っ!ふぅ、んんっ、ふぇ」

噛み殺した喘ぎ声と、淫靡な音、何より瞳に涙を溜めながら自分に屈服するなまえが、どうしようもなく扇情的に映る。

指で首筋や背中をなぞってやると、自分の太ももに置かれた手が快感をこらえるように爪を立てた。

豹変する上官に怯え、愛しているわけでもないくせに、状況に素早く順応し、教えた事を忠実に再現出来る。

部下として申し分のない能力がこの場において何処まで発揮されるのか、試してみたくなる。

額を押し退け、口を離させると銀糸がだらしなく垂れる。

構わずなまえの腕を掴みソファまで引きずり上げた。

エルヴィンの予想通り、組み敷かれた部下は蒼白な顔で暴れた。

「ひっ、だ、団長、優しくするって…!」

優しくとは、なまえの中では最後まではしないという意味で完結していた。

しかしエルヴィンはその期待を非情に裏切る。

腰に体重をかけ押さえつけると、慣れた手付きでズボンを脱がし言い放つ。

「言っただろう。君次第だと」

「っああん!!」

呼吸も待たず熱い塊をなまえに押し込んだ。

「っは、あまり声を出すと外に聞こえるぞ。それとも次に来る部下に見せ付けてやろうか」

「っ〜!!」

なまえは無言で激しく首を振る。
弱い場所ばかり巧みに突かれ、知り尽くされた体は従順に震えた。

「ン、んんッ、ふ、んぅ!」

堪えきれない喘ぎが口から零れたくぐもった声がエルヴィンの劣情をそそる。

「んんん〜〜〜っ!!」

羞恥に追い込まれ尚、快楽を飲み込んでゆく姿勢に背筋に鳥肌が立った。

もっと啼いてみろ。

お前は何処まで理不尽な現状を受け入れることが出来るんだろうな。

がつがつと遠慮容赦なく体内を貪る。

我ながら大人気ないとは思うが、君がそうさせるんだと心の中で言い訳をした。

「っ、ふぇ、ん、うぅ、はん、」

犯されているというのに、快楽を逃がそうと必死に口元に押さえつけ喘ぎを堪える姿は、男の情欲をどうしようもなく興奮させる。

「は、だんちょお…」

もうやめてください、そういう形に唇が動いた気がしたが、そんな要求を呑む男がこの場に居るわけがない。

「どうした、まだ足りないか」

とぼけて、更に深みを抉る。

「ちが、あぁ!は、くぅ、っふ、うぁ…!」

「っ、」

エルヴィンは、なまえの腰を逃がすまいと抱え込みながら、痙攣している中に欲の塊を吐き出した。

「ひぁ、」

ぐったり脱力している上半身を、無理やり抱き起こす。

引き抜く時ですら、その体は敏感に反応した。

「ほら、君が汚したんだ。次は…どうするんだったかな」

エルヴィンが頭部を掴み腰元に持って行き促してやれば、小さな口は粘液にまみれたそこを素直に咥える。

「ん、っふ…」

ふやけた頭で体が覚えているまま舌を使うなまえに、教育の成果を実感しながら、エルヴィンは次の一手を思案していた。













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