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 バスルーム2*

※バスルームの続き







荒い息が浴槽に響く。

シャワーヘッドから落ちるぴちょんという水音がやけに耳についた。

「はぁ、はぁ、は、」

エルヴィンの髪から垂れる滴が私の頬を濡らす。

浴槽という密室に息遣いが反響し、下腹部の奥を疼かせる。

この男は、どうしてこんなにも私の欲を煽るのだろうかと思う。

今迄抱かれた男にここまで溺れた記憶は、ない。

「エルヴィン、もう…」

「せっかちだななまえは」

私の弱い場所など知り尽くしているくせに、その舌は耳をなぞり首筋に下りて、ゆるゆると焦らし熱を溜めていく。

「そういえば君は風呂はこれからだろう?」

「?ええ…」

ここに来て何を言うのか、わけの分からない内に抱き起こされる。

後ろから抱き締める形で、私の体は大柄なエルヴィンの両脚の間にすっぽりと収まった。

「ついでにここで入っていけ」

「…ひぁ!」

ぬるりとした腕が胸を這い、その頂を掠めたことで、腰が勝手に跳ねる。

下腹部に回された手は、さっき洗い流した筈の石鹸がついていた。

潤滑の良くなった指は先程のように鎖骨や膝を弄ってくるが、摩擦が少なくもどかしい刺激が襲う。

「っああ、ひゃ、っう」

堪らなくなって抜け出そうとするのを、太い腕が許してくれない。

散々じりじりと炙られた熱が臍の下で疼く。

「ひ、うう…」

「なまえ、」

耳元に唇を押し付けて名前を呼ばれるのが追いうちで、抑圧し沈殿する甘い快楽が私を締め付ける。

「意地悪…大嫌いっ…は、」

堪えきれなくなった身体から、生理的な涙がぼろぼろ零れ出した。

「…悪かった、少し苛め過ぎたよ」

本当に悪いと思ってはいないであろう楽しげな声。

再び浴槽の底に転がされ、視界が暗くなる。

「んあぅ!!」

容赦無く侵入してくる塊に下腹部が悲鳴を上げた。

きゅうきゅうと子宮が収縮するのを自分でも感じる。

「なまえ、まだ挿れただけだぞ」

鎖骨を舐めながら囁く声は明らかに揶揄していた。

「う、るさ、ひぅ…」

私はなんてはしたないんだろう。

そう思うことすらもはや自分自身に対する媚薬と化す。

まだ微弱に痙攣する下腹部を尚も怒張は探るように蹂躙した。

「んあ!あぅ、は、あん、」

「ふ…なまえ、大人しそうな顔をした君がこんなに淫乱だとは誰も思わないだろうな」

意地悪に細められた瞳が私をなじる。

「や…!あ、」

いんらん、その一言を脳内で反芻するだけで、潤んだ部分はひとりでに蠢く。

「おや、案外言葉で責められるのも嫌いじゃないらしい」

喉奥の嘲笑を聞きながら、首に腕を回し縋った。

「や、はあ、も、むり…っ!」

「仕方の無い子だ」

深く抉られ一気に上り詰めた神経が中心に集束し膨らむ。

「うぁ、は、ああっ…!」

「く…」

煮えたぎる熱を最奥で感じて、ふわふわと意識が揺らいでいく。

「君は少し堪え性を学ばないとな…なぁなまえ?」

夢の手前で記憶にあるのは、バスルームの白いタイルと口角の上がった口元だった。










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