そんなに心配ですか?
HR終了を告げる鐘が鳴り響く。私の星月学園一日目が終わった。
「四季くん、起きて。HR終わったよ」
「ん」
HR中、隣で眠っていた四季くんを揺らして起こした。
時計の長い針がゆっくりと回っている間、私はクラスメイトと自己紹介をしあったり、係や委員会を決めていた。
クラスメイトは私が自己紹介をすると
女の子がいるぞ!
あぁ〜、俺たち超ラッキー!!!
姫じゃん、姫!!なあ、俺たち、今から友達な!なんでも気軽に話せよ!
これから、よろしくな!
と、とてもハイテンションに応えてくれた。
四季くんの言う通りだね。私にはあっという間にたくさんの友達ができた。
係は委員会は「無所属でいい」と先生に言われた。
なんでも、
「不知火の下に就いたら、委員会の仕事なんてしている暇はないだろうから」
とのこと。
・・・そんなに忙しいのかな?あ、でも、やりがいがありそうだなぁ。
私は、不安と期待が混ざった感情を胸に抱きながら机の横にかけていたカバンを手に取った。
「万里、お迎えがきてる」
「え?」
ひと足先に教室を出た四季くんがドアから教室を覗き込むように顔をだして私を呼んだ。
「俺様が直々にむかえにきてやったぞ、万里!
さあ、生徒会室に行くぞ!!」
次に顔を出してきたのは、入学式で恐怖政治宣言をしたアノ人だった。
そんなに心配なんだよ
(だって、きみはすぐにどこかにとんでいくから)