*LR(NX)主

見上げて、自問する。どうしてこうなったのか?答えは己の内から反響してくる。どうもこうも、自分は始まりからこれに関わっていたことだ。空は絶えず青のままで、そこには答えは無い。そんなことは知っているのだ、自身の求める答えは自身の内にしかありえないこと、他の誰もその答えを受け入れてくれなどしないということ。

酷く酷い時代に産まれたと思うのは間違いだ。この喧騒も、硝煙と鉄にまみれた体も、あなたの、ああそうだ、あなたの声を聴くこの耳も、自身は受け入れて、それを、それが当たり前だからこそ。それ以外、必要なものは何もないということ。

『レイヴン』

空は絶えず青のままで、いつもの訳知り顔をしている。俺はそこを横切った一羽(いっぱ)の名も無い鴉であればいい。

( 0915 )
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