日常にある幸せ
「キョウヤー」
「あー?」
ごろんっと二人でこたつで寝っ転がってる中。
ふと塑琉奈が俺の太ももに足を置いた
「足つぼマッサージしてくりー」
「ざけんな」
「おーねーがーい」
ペシッと追い払っても擦り寄ってくる塑琉奈の足
。俺は仕方なく足を手にとれば、意外にもちっとした感触をした足を揉む
「うーん、もにもにー」
「お前…歩いてるか?」
「歩いてるよー
むしろバイトで走ってるよー」
「うそつけ」
力を入れてツボを押せば、気持ち良さそうに声を上げる塑琉奈。俺は不思議に思って声掛ける
「痛くねぇの?」
「んあ?何が…うなぅー」
「…いや、なんでもね」
聞いて損したと言わんばかりに、つまらなくて俺はまたツボを押す
「あー、しーあーわーせー…」
「…っるせ、このババァ」
マッサージでぺたんとぬいぐるみに埋もれて、至極幸せを噛み締めている塑琉奈の声を聞いて
悪態つきながらも、日常にある幸せを感じた俺がいた
prev / next