「塑琉奈、好きだぜ」

「?、うん俺も好きだけど」



あー、こいつ全然判ってねぇぞ
普通にダチとしてだと思ってやがるな…、だから普通の表情しやがってるし



「なんか弟ができたみたいで嬉しいんだよなー、俺!」

「…っあのな」



イキイキをそう口にした塑琉奈に
バツが悪くて舌打ちしか出てこない
んだよこれ、なんかムカつく

確かに俺は塑琉奈より4つも年下だけどよ、俺はお前を姉貴だと思ったことなんて一度もねぇよ

一人の女として、
お前に俺は惚れたんだ



「俺のファミリーはさ、
兄貴と従兄弟しか居なくてさー」

「………」

「だからおと、…っ!?」



また塑琉奈が「弟」と口にする瞬間
ビリッと走り抜けた感情が発足して
気が付けば、塑琉奈の唇を奪っていた

当の本人サマは
あんぐり口を開けたまま静止



「俺は塑琉奈の"弟"じゃなくて
"男"になりてぇんだ」



そんな顔でも愛しいと思えるほど
俺はお前が好きなんだよ

おい、ちゃんと判ったのか?



「…俺、そんな告白されたの
生まれて初めてなんだが…」

「うるせぇな、じゃあ俺にキスされてどうだったんだよ」



おっ、やっと理解したらしい
何度か瞬きしながら俺を見て
さっきのがファーストキスだったのか「俺のファーストキス…」っと呟き、塑琉奈は赤くした顔を下に向ける

ちょっとそれが不覚にも可愛くて
頬が緩むのを必死で抑える俺



「…嫌…じゃなかった」

「じゃ、交渉成立な」



塑琉奈の答えにまた愛しさ込み上げて、にんまり。ダメだ、こりゃ笑っちまうな…
嬉しいと自然に笑みが出ると言うのは満更、嘘でもねぇみたいだ

だけどそれに返すように
頬赤らめたまま、恥ずかしそうに笑う
塑琉奈を見て



「塑琉奈、好きだぜ」

「…俺も、あきおが好きです」








恋人交渉成立
(その歳でファーストキスって…
どんだけ経験ねぇんだよ)
(…俺、今まで二次元に恋してたもん)
(う、わー、もったいね)
(ん?なにが?)(別に)





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姉弟に見えなくないよねマジで
最近夢主が奥手で吹いた



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