「我は汝を見て、つくづく思うが…」

「うん?」

「汝は何を考えてるのか、全く理解できぬ」


今だってライトがいきなり
『釣りに行こう』なぞと言うものだから、今二人で川沿いにいるのであり
我一人では考えられぬことだ

本当に、ライトという人物は
別の世界の住民だから
これ程まで変わっているものなのか?


「なんだビアス、
魚が釣れなくて苛ついてるのか?」

「違う」

「…それだったらツバメ呼べばよかったな」

「人の話も聞く気ないのか貴様」


ポーッと空を見上げ
此処にはいないツバメのことでも
頭に描いているのだろうライトは呟く


「お…っ、またヒット!!!」


するとライトの自作釣竿が大きく揺れ
ピコンっと萎れてた狐耳が起き上がる

そしてライトが高らかに腕を振れば
大きな魚が釣り上がった


「これで六匹目ー
どぉーだ!!ビアスー!!!」

「獣は食料を採るのもうまいからな」

「それは誉めてんの?貶してんの?」

「…両方だ」


クスクス小さく笑みを溢すビアスを見て、ライトは少しバツの悪そうな顔を見せたが、直ぐに表情変える


「ビアス、これあげる」

「?、何故だ
それは汝が釣ったものであろう?」


ライトはニマニマ笑って、お魚がいっぱい入っているバケツを
ビアスにズリズリと寄せる

ビアスはそれを聞いて
思わず目を見開いた


「お肉が食べたくなった」

「……魚もお肉には変わりないが?」

「いいから素直に受け取れよ!!この堅物!!!」


半ば無理やりライトに渡されて
ビアスは怪訝な顔つきをするが
ライトは気にせずに立ち上がる


「そこで待ってろよー」


そのままライトはヒラヒラ手を振りながら、森奥へと走って行ってしまった


「……全く…
何を考えて……ん?」


ビアスは唐突過ぎるライトの行動に
ため息をつくとふと目に入った自分のバケツ

自分のバケツは収穫なし

だがライトから押し付けられた
バケツには魚がいっぱいいて


「まさか…」


ライトの意図が理解した瞬間

思わず我は笑って
魚を見つめるしかなかった




思考も容姿も全てが不思議な君
でもそれは周りに優しさ運ぶアリス


ライト「ビアスー、熊捕ってきたー」

ビアス「狐が熊を倒すなんて聞いたことないぞ」

ライト「細かいことはいいだろ
んじゃ皆呼んでパーチーしようぜー!!!」

ビアス「(本当に何考えてるか判らん…)」



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一万打フリリク小説、ビアス夢でした

ビアスと夢主の場合は
ほのぼのなイメージが強いんですよね
読んだ方々はいかがだったでしょうか?

因みにあらすじ的には
夢主の行動に不思議と感じてたビアスが、今回少しだけ夢主の意図を理解した…という話にしてもらいました






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