「髪、延びましたね」

「うー、そうかな?」


優しくするりと俺の髪を手ですいて
立向居くんがニコリと笑った

言われて再確認すると
もう髪は肩まで届いていて


「本当だー、気付かなかった!!!」

「最近忙しかったですもんね」


鏡とにらめっこする俺を見て
クスクスと小鳥のさえずりのような
笑い声を漏らしながら

長くなった俺の髪をいじり
二つ結びをつくる


「あっ、勝手に髪型つくんなよー」
「だって珍しいじゃないですか、長いの」


ブスッと顔をしかめて見てやれば
立向居くんは言葉とは裏腹、
すぐに髪型を解いてくれる


「そうだなー、でもそろそろ切り頃かな?」

「え!!?切っちゃうんですか!!?」

「えっ、うん」


毛先を見つめて、ポツリとそう言った瞬間、直ぐ後ろで残念な声を上げた立向居くん


「もったいないですよ!!!」

「え、だって邪魔だし…」

「ダメです!!!」

「なっ、なんで?」


立向居くんでは珍しく
凄い勢いでまくし立てられ
私は思わず肩を竦める

そうして疑問を投げ掛けてみれば
立向居くんは少し、頬を赤く染めた



「たまには……」

「?」

「髪の長い塑琉奈さんも…見てみたいんです…」

「!!!?」



少し恥ずかしげに小さく漏らしたその言葉に

俺も思わず恥ずかしくなってしまった





そんなおねだりされたら
髪なんか切れるわけねーじゃねーかよ!!!!





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一万打フリリク、たちむーになりまふ
男勝りな夢主の髪を
長くした可愛らしい一面を
見たいたちむーのおねだり話でしたー






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