鶴丸が47回イかされるやつ
 
【R-18】鶴丸が47回イかされるやつ






「鶴丸、しよ」

 鶴丸が仰向けに倒れ込んだ体の上に跨り、ぐっとその合わせ目をずらす。息を呑む鶴丸がそのはちみつを大きく開くも、それは意に介さず、ぺろりと白い頬に舌を伸ばした。新雪を思わせるような白い体躯が真下に晒され、ゆっくりと手を下ろす。
 私の手が鶴丸の胸の突起に触れた時、ようやく自体を理解した鶴丸が慌てた様子で声をあげた。切羽詰まっていながらもどこか上ずった声がまるでこの後の展開を期待しているかのようで、何ともいやらしい。

「待っ、待て主!ちょ、やめ……っ」

「やだ。と言うか鍛刀疲れた。少しくらいいいでしょ?」

「おいおいここは鍛刀場だぞ!幾ら何でもここでするのは……っ」

「へえ、じゃあここじゃないならいいの?」

「そうじゃな、ァっ…ん…!」

 何となく無性に鶴丸を虐めたくなって、その桜色に染まった飾りをやんわりと指で押しつぶす。
 それだけで短く身をよじる鶴丸が可愛くて、もう片方の飾りに唇を寄せる。ぺろりと舌を這わせれば鶴丸の体がビクリと震えるのがわかって、そのまま舌で小さな尖りを口に含んだ。歯で甘噛みし、舌でなぶれば段々と鶴丸の声が色っぽくなっていくのがわかる。唇を離せばてらてらと光る飾りが艶めかしくてまたゆびでくりくりと弄ってやる。

「だ、だめ、だっ、やめっ…ん!」

「なんでダメなの?気持ちよさそうだけど」

「大体っ、まだ昼だろう!それに周りのヤツらだって…っ、ひ、ぁあッ」

「真面目だねぇ鶴丸は。いつまでそう言ってられるかな」

 ダメだダメだと首を振る鶴丸の膝の間に片足をいれ、まだ幾分柔いそれにぐりっと押し付ける。
 そして、まだ暴れる鶴丸を尻目にぐっと体を起こして、巫女服の内側をまさぐった。確か、ここに入れておいたはずだと思いながら手を進めれば、目当てのものは呆気なく見つかる。
 就任当時から所持を義務付けられているそれは、本来謀反を起こした刀剣男士に使われる道具。一言で言えば拘束用の呪具だ。

 一見普通の手縄。
 緋色に染まった赤い縛り具は30cmあるかないかくらいの短いもので、どこか頼りなさげだ。しかし、鶴丸が体を起こす前に素早くそれに息を吹きかけ、鶴丸の手首に装着させる。
 この道具の利点は、自分が自ら結ばなくても、契約を結んでいる刀剣男士なら、呪具に息を吹きかけるだけで手首を拘束することができるというところだ。そして、それは対刀剣男士用に作られたものだから物理的に千切ることはまず不可能。瞬く間に縄は私の手のひらの上から消え、そして鶴丸の細い手首に巻きついた。

「……鶴丸がしたくないっていうならわかった。私が勝手にするから、いいよ 」

 そして、もう一つ赤の縄を取り出す。
 先程より少しだけ長いそれをまた指の先で弾けば、すぐその後、鶴丸の驚いたような呻き声が聞こえる。今持っていた緋色の縄は服に隠れてわからないが、鶴丸の肉棒を押さえつけている。顔を背けながら私を睨む鶴丸に優しく微笑んでそのまぶたにキスをした。こんなことをしたら嫌われるかな、とも思うがそれならそれもまたいい。
 鶴丸に軽蔑の視線を向けられるのもまた興奮するというもので、それはある意味ご褒美だ。鶴丸の絶対零度の視線を想像しただけでぞくぞくと背筋をはしるものがある。
 末期だ、自覚はしている。

「じゃあ、まずはこっちだね」

「っ、離せ主!本当にダメだ!」

「ダメなの?その割にはここ、硬いけど」

 既に硬さを持ち始めた鶴丸の熱に手のひらを押し付ける。
 短いうめき声を漏らす鶴丸をそのままに、服をずり下げてモノを取り出す。ぼろん、という擬音とともに零れたそれはまだ若干萎えているものの、既に硬さを持ち始めている。

 鶴丸はう、とか、あ、とか意味にならない母音を口からこぼし、色の含んだ吐息を漏らす。
 顔を上げれば顔を赤らめて息をつく鶴丸が目に入って、ぞくりと背筋が泡立った。扉一枚挟んだ向こうで誰かが歩き回る音がするというのもまた、興奮材料だ。もちろんかぎはつけているが、それを知る由もない鶴丸にとってはいても経ってもいられないだろう。そのはちみついろを零れそうなほど蕩けさせて、顔を歪めるさまはなんとも扇情的で、とても色っぽい。
 不意に「やだ……」と薄い唇から小さなつぶやきがこぼれた時、私の脳の何かがショートした。

 うん、分かった。鶴丸がセックスしたいって言いなくなるほどドロドロに溶かして新天地を見せてあげようじゃないか。瞬間的に私の心の息子がフル勃起し、鶴丸をめちゃくちゃにしたくなる。本当にモノが付いていれば思う存分鶴丸を啼かせてやれるのだが、如何せん私にはそれが付いていない。たらればありきの無い物ねだりはしたくない。それに、入れて突かれる悦びを手放すのも惜しいというものなので、もしものがあったら、なんて考えるだけ詮無いことだ。

 うんうん、じゃあ涙を流すくらいの快感を鶴丸にもたらそうではないかと決め込んだ私は、とりあえずふーっと鶴丸の息子さんに息を吹きかけた。
「ん、ぅあ…ッ」漏らしたくないのだろう吐息を一生懸命に食いしばって、でも抑えきれない甘い息が空気に交じる。

「ね、すごい もうガチガチだね 」

「ひっ、あ、やだ、も、やめッ……」

「やだ とりあえず、一発出しとく?……って言いたいところなんだけど、鶴丸はしたくないんだよね」

 確認の意味を含めて鶴丸を見上げれば、体をよじりながら鶴丸がきょとんとした顔をした。う、可愛い。白哲の頬が桜色に染まり、純銀の前髪が汗で頬に張り付く。そのさまは今まで見てきたどんなものよりも卑猥で、そして色っぽかった。思わずその顔をぐちゃぐちゃに溶かしたくなって鶴丸がなにか声を発する前にモノを口に含む。がばっと音がつきそうなほど勢いよく頬張れば、不意のことで驚いたのか鶴丸が父音を飲み込む。

「くっ、ひ……!!」

「ん、む……ふあ、にふぁい…」

「あっ、ん、ぅッ ひ、ぁ、しゃべらなっ…たのむからそこでしゃべらないで、くれっ」

「やら ね、ひもひいい?」

「ぁあッ、ああ!きも、きもちいいっからぁッ も、はずし、やめっ…… やらぁっ、も、やだ ほんとにぃっ、だめなんだっ、ほんと、アッ、も、ひ、ぅッ 」

「ん、んんっ。なんれらめなの?」

 ぺろりと裏筋を舐めながら親指で先端の窪みに手をかける。もう片方の手で笠を支えるように持ち、唾液で滑りを良くさせる。段々と反応を示す鶴丸に気を良くしながら熱を膨らませるモノに歯を当てる。軽く甘噛みすれば鶴丸は大仰に肩を震わせ、荒っぽい息をついた。合わせ目を乱暴に開かれた状態で後ろ手に拘束される鶴丸が仰向けに倒れているさまは、まさに襲ってくださいと言わんばかりの色気を醸し出していて、私の行動に拍車をかける。ぺろりと筋の細かいところを舐めあげれば、鶴丸の細い足に力が入り、また悩ましげな声が降ってきた。
 ……あれ?そこで、私は違和感に気づいた。

「……ね、鶴丸。なんか、反応良すぎない?」

「そんな、ことっ、ひ、ッ…… 」

 私が感じた違和感。それは、鶴丸の反応が妙にいいということだ。
 別に媚薬も怪しい薬も投与した訳では無いのに、鶴丸は肌に舌を滑らせただけで大きな快感にさらされたかのように反応する。試しに大きく膨れ上がり痛そうなほど勃起したそれを右手で軽く握れば、鶴丸はとろけたはちみつを細めて短く呻いた。どろりとした先走りがたれおち、畳に染みをつくる。
 これは、もしかして。

「……もしかして、さいきん自慰してなかった?」

「ひ、んっ はぁ……あぁ、なんだ、そんな、急、に……ひぁっ 」

「いいから、じゃないとずっとこのままだよ」

 そう言って鶴丸の肉棒を人差し指と親指で挟み込みもみもみと揉めば、ぴくりと鶴丸が反応を示す。そしてそのまま口が開き、そしてまた閉じる。何かを言おうとして、でも言いたくないらしく口をぱくぱくさせる様子はどこか魚を思わせる。
 鶴丸はどことなく視線をさ迷わせながらまたその薄い唇を開き、そしてようやく、

「……だから嫌だと言ったんだ」

 と渋々言葉を漏らした。
『だから?』その言葉の意味が気になって体を起こし、ごろりと鶴丸の横に寝転ぶ。不意に膝頭を鶴丸のモノに押し付ければ、はねるような小さな呻きが口から零れた。
 苦悶の表情をしながら顔を歪める鶴丸はどこまでも美しくてその白を汚したくなる。顔を赤らめながら呼吸を整える鶴丸は、諦めたように話し始めた。

「……最近忙しくてあまり処理をしてなかったんだ、だから」

「溜まってるの?」

 単刀直入に言えば、鶴丸は静かに頷いた。

「別に溜まってるなら尚更したくなんない?」

「そうだとしても、その、きみの前ですぐに果てるのは、格好よくないだろう……」

 もう勘弁してくれとばかりに鶴丸がその長い睫毛を下ろす。既に陽は傾いていて、窓から差し込む夕日に鶴丸の睫毛がくっきりと影を作る。

 ……なる程、溜め込んでいる時はすぐにイってしまうから、その様子を私に見せたくなかったということか。
 何となく先ほどの鶴丸の様子に合点がいき、ひとり頷く。
 そして、鶴丸がめちゃくちゃ可愛い。何それ、私の前で簡単にイくのが恥ずかしいからしたくなかったとか。可愛すぎか。可愛すぎでしょ。
 言ってしまった、とばかりに脱力する鶴丸の閉じられた瞼に唇を落とす。犬がするようにちゅっ、ちゅと回数を重ねれば鶴は猫のように目を細めてそれを受け入れた。
 不意に空いた指先で鶴丸の薄い胸板に手を這わせる。骨が目立つ肋を通ってゆっくりと体をなぞるように触れていく。
 そして首筋、鎖骨、脇腹の感触を楽しむように触れた後、胸の飾りに触れる。
 鶴丸は短く息を飲むも、それは確定的に触れてやったりはしない。親指と人差し指で摘むかつままないかの怪しい距離で突起に触れ、その感触を楽しむ。時折膝頭を思い切りモノに押し付ければ、鶴丸は不意の刺激に声を漏らした。

「ね、鶴丸、しよう?」

 ダメ押しのように声をかければ、鶴丸は身を捩りながらその瞳を開いた。どこか楽しげで、そして困ったような色を映す瞳が、私を見つめる。そして彼は幾分低い声で答える。

「……分かった。きみの好きに、してくれ」

 それは真実、私の歯止めを狂わせる言葉で、それに気づいてるのかそうでないのか、鶴丸は瞼をもう一度閉じて薄く口角を上げた。もう後には引けないと思ったのかそうではないのか、どちらにせよそれでも、私は鶴丸の許可が降りたことにより思う存分彼に触れられるということで確かに興奮していた。

「じゃあ……いただきます 」

 食事の挨拶のルールを口にすれば、鶴丸は面白そうに少し笑った後、

「ははっ……残してくれるなよ?」

 と、不敵に呟いた。少し開いたままの薄い唇に噛み付くようなキスをして、これが始まりの合図。






 



▽▽▽









「あっ、あっ、や、イっちゃ……ッぁああああああ ん、ぅぐッ、ぁッ、ぁあ!?まだイって、イってるのに、きみ、だめぁッ、やだ、またぎちゃ…っ、ひ、ぃ、ーーーーっ 」

「頑張って まだ一回も出してないんだから 」

「も、おねが、離し、やらぁああッ 」

 あれから恐らく1時間ほどが経過したと思う。宣言通り、思う存分鶴丸に触れた結果がこちらになります。

 鶴丸の前は依然として縄に縛られ、それは屹立したままの状態だ。仰向けに寝かせていた体は横向けに倒し、私はその上に跨っている。
 白い布と火照った肌のコントラストが余分に欲情を煽ったので、鶴丸の装束はそうそうにとっぱらってしまった。最初は着たままもいいかと思っていたのだが、いざやってみるともどかしくて堪らない。
 鶴丸の薄紅に染まった体をすべて見たくて、追い剥ぎのように剥いてしまった。そのあまりにも手荒な手つきに鶴丸が「きみ、もっと優しくしてくれ」なんて言うから、より行為はヒートアップ。
 そしてまたお得意の巫女服の袂から媚薬入りのローションをとりだして、鶴丸の体に塗りこみ、既に開発済みの後孔に手を差し込めば、もう準備は万端。
 四次元ポケットかよ、とか言ってはいけない。そこはご愛嬌だ。

 先程言った通り私のすることに対し鶴丸は嫌だとはこそ言わないものの、多少苦言を申し付けてくる。しかも、狙っているのかのような発言がまさに煽るものばかりで、思わず気合が入ってしまった。四次元ポケットなんのそのの巫女服の懐からイボのついたグロテスクなバイブを取り出して、横に寝転がる鶴丸の穴にゆっくりと差し込む。ローションは塗りこみ済み、後孔は開発済みのそこは、あっさりとバイブを飲み込んだ。ぐぷり、と卑猥な音をさせながらも鶴丸のいいところにゆっくりと押し当てる。

「あっ、ひ、やだ、イっ、ぐ、ぁあああああッ むり、いた、ぁああッ やら、イった、イっ、う、ひ、ぁああッ 止め、とめて、くる、また、来ちゃっ、ァ、ッーーーーーー 」

「連続4回中イき?すごいね、鶴丸」

「やだぁッ も、痛くて、はちきれ、っあああッ これ、取ってぇっ… あっあっあっだめぁあああッ ふわふわって、なんか、こわ、ッ、や、そこ、そこぉおおおおッ ぁッひ! 」

「これのこと?」

「あっ、ぁあああッ 」

 鶴丸のこれ、とは間違いなく下生えを巻き込むようにして縛り付ける赤い紐のことだろう。見ていて痛そうなくらい張り詰めているそれは、触れただけで火傷しそうなくらい熱い。それを知ってわざとその紐をぐっと引っ張り、よりモノを締め付けてみる。びゅっと濁った先走りが紐の根付まで垂れてきて、それを塗り込むように先端を刺激する。鶴丸の体がびくりと大きく跳ね、甲高い喘ぎが室内に響いた。

「ぁあっ、あっ、あっ、あっ、ひ、ん、ふぁッ ん、ぐッ、きみ、くち、くち吸ッ、て こわ、怖いからぁッ… も、ッぁあああ 」

「ね、鶴丸……47回 」

「ひ、ぁッ?」

 円を描くように先端をしごく手を止めず、ただ思いついたことを口にする。ぶぶぶ、と未だに後孔を刺激するバイブが徐々に押し出されていることに気づいて無理矢理押し込めれば、悲鳴じみた嬌声が鶴丸の細い喉からこぼれる。

「射精を47回、は無理だと思うから、中イキ
 47回、中イキできたらこれ、外してあげる 」

「ひっ、なっ…!むりだっ、そんなの出来ないに決まって…ぁあッ?!ぐ、ひッ! やだ、ぁ、またぎちゃ、ぎてる、おっきいの、こわっ、イッあ、イッ、ぅ、ぁああッ、ん、ふッ 」

「えーと、今ので7回目?あと40回だね、頑張って 」

「や、ぁあぁああッ 、あたみゃ、壊れっ ひぁっ、やめ、いッ、きついからぁッ も、おかしくなッ、ぁあッ、あ、ッひ、ぃいいいいッ やだぁ、っ、また、イっ 」

 後孔のバイブを手に取り、ぐるりと回転させてから前立腺を狙って刺激する。そうすれば鶴丸の体はまな板の鯉のように大きく跳ね上がり、唇からはとろりと唾液がこぼれた。媚薬入のローションとは鶴丸には言ってないものの、それは如実に鶴丸の体に現れているらしく、反応はわかりやすいくらいに従順だ。悪戯に奥まで突っ込んでみたり、鶴丸の薄い腹を押し上げるように角度を変えたりすれば、あっという間に鶴丸は絶頂を迎えた。
 そして、中イキをするとその余韻を長く引きずるらしく、快感を逃がす暇もなく新たな刺激を与えればら更に鶴丸は大きな絶頂を迎える。
 イけばいイくほどまた次の絶頂を誘発するそのサイクルは、鶴丸にとっては最悪もいいところだろう。可愛そうなくらい張り詰めたモノを根元ごと口に頬張れば、女のように甲高い悲鳴が鶴丸の口から漏れた。

「やぁッ、いま、イっ…ぁああああああッ 苦しっ、息出来ない…ッ ん、ふ、ぁあ、んんっ…!やだ、こわっ、も、これ以上はッ、壊れるから、も、やだぁあああッ 」

「大丈夫大丈夫、壊れない壊れない 」

 そこでふと、さっき鶴丸がキスをねだったこと思い出してバイブはそのままに、体を起こして鶴丸の唇に自分のを重ねた。苦い味が口内に広がるも、それはすぐに唾液にかき消される。
 突然のことに驚いたのか鶴丸が息を呑むも、ぷっくりとたちあがった胸の突起を弄れば、すぐにその表情はかき消え、たちまち艶めいた瞳と目が合った。蜂蜜色のそれは溶けてしまいそうなほどに熱を孕んでいて、こぼれそうなほど雫を溜め込んでいる。押し付けるような口付けから無理矢理唇を押し割って絡まりの強いキスへと変える。鶴丸の薄い舌に自分のを絡めれば、鶴丸の喘ぎ声が口内にかき消されて、鍛冶場には鶴丸が苦しそうに息をする音と機械的なバイブ音だけが響き渡った。
 そのシンプルな音がとても卑猥に聞こえて、厳粛な鍛冶場には全く似合わない。
 背徳感から来るゾクゾクとした感情に思わず鶴丸の首の後ろに手を回し、唇と唇をくっつける。
 僅かな隙間すら埋めるように鶴丸の口内を嬲っていれば、びくりと何度となく鶴丸の方が跳ねて、達しているのだと知る。そのはちみつは決壊してあまい水滴がぽろぽろと頬をつたり畳へと落ちていった。

「んんっ、んぅ、んん、んんっーーーーっ、んん!」

「んむ、ん、ぁ、ん……」

 舌を激しく絡みあわせ、鶴丸の上の歯茎をぬらりと舐めていく。
 口蓋を執拗に舐めあげれば、声にならない声を漏らした鶴丸が一層大きく肩を揺らした。キスをしているため呼吸をすることが難しい鶴丸は苦しそうに眉を寄せており、今更ながらになかなか酷いことをしているなと苦笑する。苦悶の声を飲み干して鶴丸を見れば、呼吸が出来ない苦しさからまた新たな雫を両目から生み出していた。

「ん、ふぁっ……ね、鶴丸泣かないで」

「ひ、ぁッ、泣いて、なッ、はぁっ、ん、ぅ」

「嘘ばっかり。ごめんね、やりすぎちゃった?」

 生理的な涙をぽろぽろと床に転がす鶴丸ははっ、はっと犬のように荒っぽく呼吸を繰り返しながらゆるりと首を振った。掠れきった声で私を呼び、ふにゃりと顔を綻ばせる。それは正しくメス顔と称される蕩けた表情で、思わず息を飲んだ。

「好きにしてくれと言ったのは、俺だから、な……っ、ん、は、ぁ、ッ、流石にここまでやられたのは驚きだが…ッぁあ!?ひ、ッ 」

「鶴丸、やばい。すごい可愛い」

「なっ…!?っ!やめ、そこは、あぁっ 」

 鶴丸の体をぐっと起こして、あぐらをかかせる。その肩に顔をすり寄せて舌を這わせながら、もう片方の手で後孔のバイブを勢いよく動かす。鶴丸の体は快感からか、ぶるぶると震えているものの、逃げ出そうとはしないあたり本当には嫌がっていないのだと知る。拘束は手首だけなのだ。本気で逃げようと思えば逃げられるはず。
 そして、もう片方の手で鶴丸の玉袋をもみしだけば、背中をぐっと曲げた鶴丸がきつく目を瞑った。

「多分キスしてる時に7回くらいイったから、合わせてあと31回。だね 」

 目をこじ開けさせるように瞼にキスをして下から伺いみる。骨が浮かぶ胸に舌を這わせ、そのまま唾液を塗り込んでいく。そこでバイブから手を離せば、未だに動き続ける機械は鶴丸が座り込んだことでより奥に入り込む形となってしまい、鶴丸はまた細い喘ぎ声を零した。
 鶴丸の熱に手を這わせ、その根元を縛る縄に手を当てる。そろそろ外さないと、いい加減に可愛そうだ。ぴたりと赤い結び目に指先を押し当て、軽く霊力を注けば、それだけで呆気なく縄は消えた。そして瞬時、どぼりと白濁が上へ下へと飛び散った。

「ぁああぁああッ!? ひ、ぃいッ 」

「わっ、」

 不意のことに驚いたのか鶴丸が腰を思い切り曲げて17回目の絶頂を迎える。白濁は勢い良くピュッピュと吐き出し続け、吐精の感覚でまた鶴丸が喘ぎを漏らす。
 その濃い性香が鼻を刺激し、一気にむわりと匂いが広がる。たらたらと零れる先走りと混じりながら吐精する鶴丸の肉棒に促されるように思わず手を当てて、咄嗟に口に入れ込んだ。

「ひっ、きみ、や、待っ……ふ、ぅッ 」

 濃厚な青臭い味が口内いっぱいに広がり、はち切れんばかりの陽物に舌を這わせる。
 先程よりもずっと濃い鶴丸の匂いにじゅくりと下半身が熱を持つ。言い訳のしょうがないくらいに濡れそぼった私の蜜壷は彼を迎えいれる準備は万端だ。先端の部分を軽く甘噛みし、舌で舐め上げたとほぼ同時、鶴丸の足の甲が私の陰部へと割って入り、ぐっと割れ目をおしあげた。

「んむッー!?っふ、ぁ……ッ 」

「きみっ、もそろそろ辛いんじゃないか…っ?あ、んん……ッは、ぁぁあッ… 」

「……んむ、ん、ふぁ……。ん、確かに、も、イれたい だから、だからね、鶴、一気に10回、イって 」

「は……ッ!?!?ひ、ッあ、ぁあああッ!?や、ぁあっ! やめ、急ッあ、ひッッ イ、ぐ、ぁ、まだぎちゃうっ、イ、イって、ぁ、ッ、ん、ぁあああッッ

「まふにかい 」

 喉の奥まで陽物を迎え入れてえずきながらも鶴丸のそれを大きく飲み込む。片方の手で笠を、もう片方の手で玉袋を揉みしだきながら擦るように手を動かす。不意に玉袋をもんでいた手を離し、遠隔操作型のバイブを、一気に強まで引き上げる。途端、鶴丸の喉から悲鳴のように甲高く細い声が室内に響き渡り、口に濃厚な白濁がぶちまけられた。
 びゅるっ、びゅるるるっ。

「……んっ、ふる、そんな声、大きくすると…聞こえちゃうよ 」

「ひ、ぃぁっ、やだあ、聞かれたくなッ、ぁ、あああッ も、イ、頭おかしくなっ、やら、イっぢゃ、いっ、イ、イァアッ、ふ、ッ ァあっ!?!?イって、イぎッ イってる、イってるからぁあ ひ、ぃああああッ 」

「ふ、ん、よんはい、め 」

「もっ、やらぁあッ あたみゃッ、壊れっ…… も、それっ、ちゅうちゅうするのっ、だめぇ またイッ、イッ、……!!ッう、ぁッ、ぁあああッッ!?!? 」

 絶えず鶴丸のモノにかぶりつき、ダメ押しのように媚薬入りのローションをモノに塗り広げる。くちゅくちゅという卑猥な音を鳴らしながら根元あたりを擦れば、ガクガクと鶴丸の足が揺れた。
 鶴丸にとってはイき地獄にも等しい行動をただただ繰り返し、カウントを進めていれば10回という数字はあっという間だった。バイブのスイッチはそのまま強で、時々熱に歯を立てながら奉仕すれば、その痛みすらも快感に変わるのか鶴丸がまた激しく喘ぐ。息をするのもままならない鶴丸が呂律の回らない声を上げるのが可愛くて、思わず強く吸う。ぢゅっ、という音ともにジュポジュポと喉奥を突くそれを激しく出し入れする。そして、はっと気づいた時には30の数字などとうに振り切っていた。

「ぅわっ、ごめん鶴丸!」

「ひ、ァアッ… 」

 最後に大きく鶴丸の肩が跳ね上がる。慌てて口からモノを抜き取った時には、鶴丸の瞳は既に焦点があってなかった。覚束無い視線に、薄く開かれた唇から溢れた唾液。それは顎をつたい、鎖骨、そして浮き出たあばらに滴った。はちみついろの瞳はとろんと蕩けており、充血している。瞼が赤く染まるほどに私は泣かせてしまったらしい。
 その新雪のような白い頬は真っ赤に染まり、浮き出た汗が銀糸の髪を額に張り付かせる。

 ……どこからどうみてもレイプされ、そして快楽堕ちした美青年の図である。
 よく同人誌で見られる光景が目の前に繰り広げられ、しかも相手は絶世の美女とも思わしき男。思わず生唾をごくりと嚥下する。

 はっ、はっと犬のように息をする鶴丸はめちゃくちゃに色っぽい。それに魅せられるように黙って見あげていれば、やっと呼吸が整ったのか、鶴丸は枯れた声で呼びかけた。

「きみ、やりすぎ、だっ…ぁ、んっ… 」

「……よく意識飛ばさなかったね」

「飛ばしそうに、なった、けど、なっ、そこまで、やわじゃない、さ、ふ、ぁあッ、 」

 身を捩りながら尻のバイブを取ろうとする鶴丸だけど、腰を持ち上げ、もう少しでバイブが抜けるところで、くたりと力が入らず畳に尻をつける。抜け出たバイブは畳に押し付けられて、更に奥へ入り込むというという悪循環。その度に悲鳴のような喘ぎを上げる鶴丸は、傍から見れば自慰をしているようにしか見えない。涙ながらにもう無理だ、と首を振る鶴丸がその細い体をくねらせる。

「ぁ、ぁあッ も、……んんっ、ひ、ッ、!!ぁッ、ッ 」

 そして腰を浮かし、再度抜き出たバイブが滑り落ちるよりも先にがくりと座り込むせいで、またバイブが鶴丸の後孔を深く抉る。息を呑むほどの父音を零しながら、鶴丸がまた歯を食いしばった。涙を滲ませる悲鳴が艶やかに空気に溶け込んだ。

「くっ、これ、取ッ、ぁ、ふッ、ひッ 」

 既に精子を吐き出し終えたモノからは何も出ず、代わりに大きく鶴丸の体がはねる。未だに強く振動するバイブから逃れるように腰を動かす鶴丸は、もう一度私を見てきつく睨みつけた。『いつまで続ける気だ』と暗に伝えるその瞳は、涙に濡れ頬を赤く染めた鶴丸の睨みはどうにも効果がなく、逆に色を誘うだけだ。思わず頬を緩めれば、更に顔を顰めた鶴丸が喘ぐように叫んだ。

「きみっ、優しくしろって言ったろう!」

「へっ?あ、ああ」

「これ、をっ、はずしッ…ひ、ぁあっ、ふ、ぁ

 つい、子供のように怒る鶴丸が可愛くて、悪戯げに萎えた陽物をつつけば、不意の刺激に鶴丸が体を丸めた。もう人間だったら狂っているくらいイったはずなのに、まだ正気を保てているのはやはり彼が刀剣男士だからなのだろうか。

「ふっ、ん、ぅ、

 しかし、いい加減外してやらないと流石にかわいそうだ。それに、いくら刀剣男士だろうと辛いことには変わりないだろうし、イきすぎてもうにっちもさっちもいかないはず。
 おもむろに鶴丸の体を抱き寄せれば、その熱いからだと冷たい汗の温度差に少し驚いた。
 ひゃっ、と息を飲めば鶴丸のかすれた低い吐息が鼓膜を揺るがし、ますます心音が上がる。そっと鶴丸に膝たちをさせて、その手を私の首の後ろに回す。白濁とローションでベタベタになった後孔からのびるバイブに手を伸ばせば、それはあっさりと後孔から抜け落ちた。
 長いこと振動していたバイブは、私の遠隔操作型のスイッチを切ることでようやく鳴りを潜め、当たりには静寂が満ちた。
 そこまで煩くないものを選んだつもりだったのだが、こうして電源を切れば鶴丸の荒い呼吸だけが鮮明に聞こえ、あのバイブレーションがいかに音が大きかったかを如実に示している。

「え、と。鶴丸……?」

 恐る恐る呼びかけながら鶴丸の手先を拘束する赤い縄に触れて、霊力をそっと篭める。そうすればそれはあっという間に姿を消し、どっと鶴丸が私にのしかかった。……重い。
 細身に見えて意外と鶴丸は重く、その体重に耐えきれなくて私と鶴丸はそのまま畳の上に転がった。

「うわっ」

「けほっ、ん、んん。……なあ、きみ」

「は、はい」

 思わず敬語で返した、次の瞬間。
 鶴丸の長い腕が胡乱げに動き、頭の後ろに回る。そしてその腕がぐっと私の頭を引き寄せて鶴丸の唇とぶつかりそうになる。あともう何センチもない距離で、鶴丸が器用にも怒りながら笑った。顔を動かせないように角度を固定させながら強制的に鶴丸と視線がまじわう。

「倍返しだ、ってな」

「何それ古、っ、んん!」

 噛み付くように唇を啄まれ、まだ息の上がった鶴丸の舌がにゅるりと口内に入り込む。これは非常にまずい流れだと鶴丸の肩を押せば、それはなんの意味も持たず、ぎゃくにその腕を取られてしまう。
 自分の肩の横に腕を縫い付けるように押し付けると、やっとそこで唇が離れた。お互いを結ぶ透明の糸が伸び、ふつりと途切れる。

  「ちょっ、待っ!」

「こんなにしてくれたんだ。今更、待つわけないだろう?」

 掠れた低い声に遮られ、そのまま鶴丸は首筋へと顔を埋めた。くぐもった息が首にかかって擽ったい。思わず身をよじれば、生暖かい舌が肌を走り甘い電気にも似た刺激が背筋を走る。時折ちくりとした痛みを刻みながらそれはどんどん下へと下がり、そして私はようやく悟る。
 ああ、これは逃げられないやつだ、と。

 明日の腰は大丈夫だろうか、そして、これは果たして夜明けまでに終わるのだろうか、いつまでも鍛冶場から出てこない私たちを探して誰か来るのではないだろうか。そんな不安が次々と胸をよぎるも、それはすぐに泡となって消える。鶴丸の実に楽しそうな瞳に見射られて、私はひとつだけ確かな事実を知る。

 ━━━少なくとも数時間はここから出られないのだろう、という予感は、結果、見事大当たりしたのだった。








 了

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