なにがいけなかった。
そう思う理由は陽榎の格好を見て思う俺だった。確かに、確かに陽榎と遊びたいなーや佐助のやろー抜け駆けしやがってとか、あれ?んで抜け駆けなんて思ってんだ。まあいいや。とにかくだ!!これは刺激が強すぎると思うんだ。
だいたい、水の楽園を選んだのがいけねーんだよ、いやって言われても不可抗力だよな。うん。当たっちまったもんはしかたねーしよ。

つ ま り !!
陽榎の水着姿に俺は困ってんだよ!(ヘタレじゃねーからな!!)


「長曾我部さん?」

「おわっ!?ど、どどどうした陽榎!!」

「あっ、そのどこから行くのか聞こうと思ったんですが…具合でも悪いんですか?」

「なっ!違うから安心しろっ!そうだな、えっと…あ、あれ行こうぜっ!」

「あ、はいっ!」


振り払うしかねぇよな。おう。陽榎に心配かけるなんて俺にはできねーし、それに陽榎が心配してる顔は俺は好きじゃない。笑っててほしいって思うし、側にいてほしい、泣かないで欲しいなんて思うんだ。
俺は俺なのに俺じゃない。こんな気持ちなんて言うんだ。わかんねーけどなによりも知ってて悪いもんじゃないような気がすんだよな。
触れてる手から伝わる温もり。優しくてでも脆いこの温もりを俺は離したくない。









「…………」

「…………」

「…………」

「「ちっ」」

「「「(びくぅーっ!!!!)」」」

「んだよヘタレのくせしてなに陽榎とデートしてんだよ。ぜってーころ、いや殴る」

「「「(殺すっていうつもりだーっ!!!)」」」

「チカちゃん俺が陽榎ちゃん好きって知ってて当てつけ?ふざけんなよ。陽榎ちゃんに触んな女男」

「「「(黒いっ!果てしなく黒いぞ佐助ーっ!!!)」」」


陽榎たちをつけてきた俺達って、俺は前田 慶次ね。実は三日くらい前から元親の様子がおかしくて陽榎ちゃんも龍から様子がおかしいって聞いてたから今日、二人をつけてきたんだ。
けどまさかこの二人がデートしてるなんてねぇ。認めたくないのか龍と佐助は思っていた以上に怒ってるし、ああ後が怖い。なにげにこの二人は肉体的にも精神的にも攻撃するからきついんだよな。うん、昔いたずらした俺だからわかるんだけどさ。痛い。胃が痛いよ元親。
ちょっと陽榎ちゃんが楽しそうにしてるのはイライラするけどなんだか、うーん俺は病気かな?すぐに治るだろうしほっとこ。でも陽榎ちゃんの水着姿かわいいな。あ、佐助や龍が知ったらキレそうだから口にはださないけどさ。だって、俺だって半殺しは怖いからね。


「くっそーっ!陽榎が楽しそうにしてなきゃ殴りに行くのによ…!」

「だよねー龍。俺様も我慢の限界ー」

「はぁ(龍は保護者みたいで、佐助は彼氏気分ねぇ)」


助けてやりたいのは山々なんだけど元親も皆に秘密でデートしたんだから今回はかばわないよ。全く抜け駆けは厳禁さ!ってなんで抜け駆けなんて思ってるんだ?



免疫力を下さい
(長曾我部さん!楽しみですね!)
(ああ。面白そうだよな!)
((元親は殺す!))






20100116
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