結局あの後は陽榎ちゃんの助け(鶴の一声)があり、どうにか龍とかすがの攻撃から逃れられた。って言っても普通に考えて本気で殴り掛からないでしょ。
それに俺様がかすがにプレゼントを渡したら変な顔されるし、でも陽榎ちゃんと一緒に選んだっていえば途端に嬉しそうに笑うし、なんか俺様不憫じゃない!?その後に陽榎ちゃんが手作りクッキーあげれば俺様を足蹴して陽榎ちゃんに抱擁してるし、本当に俺様不憫!!!しかしも陽榎ちゃんに抱擁ってずるい!!

で、今なんやかんやでいつもの7人+陽榎ちゃんとかすがと一緒に遊びきてるんだよね。当然、陽榎ちゃんの横には龍とかすががいるけど。俺様近づけないし。


「陽榎、食べたいものはないか?私が奢る」

「い、いえ!逆に私が奢りますよ!」

「〜〜っ!!可愛いな陽榎!!安心しろ陽榎!全て佐助の奢りだ!!」

「「えっ!!」」


ちょっと俺様初耳なんだけど!!陽榎ちゃんもそうなのか驚いた表情してるし。でも周りを見れば当然という顔とだろうな、みたいな顔してるんだけど!(ちなみに前者は龍とかすがで、後者は政宗たちね)
そんなことしたら俺様の財布(今月のお小遣)パァーなんだよ!


「えっ、あのかすが先輩」

「佐助がどうしても奢りたいらしいからな。気にするな陽榎」

「そうだぜ陽榎。気にするなって!!」

「えっ龍!!」

「いいよ、な?佐助?」


なんかその視線は有無を言わせないもので、メチャクチャ怖いんだけど!!そりゃ龍には悪いことしたけどそんなに怒んなくたって、いや、普通は怒るよね!!(視線が物語ってるんだけど…)
やっぱり今日は俺様の奢り確定だよね。


「(やけくそだー!)俺様がなんでも買いますよーだ!!」

「さ、佐助さん!?」


陽榎ちゃんが驚いているけど今は俺様の度胸の見せ所!喜んでいるかすがたちを横目に頑張ろうって決意したんだ。(たとえ、馬鹿げていても)

よっし!俺様ファイト!!!









俺様ってつくづく馬鹿だよね。あの時なんで了解したんだろ。それにいくら了解したからってこんな、俺様のお金無くなるまで食べたりしないでしょ。(主に旦那の甘いもの代と政宗たちの服代だけど)
俺様の財布に一応、学生と同じ20万以上のお金入れといたのにパァーだよ!(普通の学生はそんなに持ってないがな byかすが)はぁー、その点陽榎ちゃんはやっぱりいい子だ。俺様のお金使わないよう必死だったし。そんな健気な姿見ると何かしてあげたくなるんだよね。(もちろん陽榎ちゃんが好きな子だからだけど)
それより早く買い物終了しないかな。お金もう1500円しかないんだけど!


「おーい!佐助こちらの団子を人数分でござる!!」

「はいはーい!今行きますよ!」


本当、人使い荒いんだから。コレでたぶん最後だよな〜。あはー。明日から俺様どうしよう。


「あっ。コレいいな」


旦那たちのとこに行こうかと思い、そちらに向かおうとしたときにふと視界に入ったアクセサリー。ネックレスなソレはデザインがよく俺様の好みバッチリ!!けど、1800円ってやっぱり無理だよな。来月残ってたら買おう。


「佐助さん?」

「あっ陽榎ちゃんー。どうかした?」

「いえ、ただお手洗いに…」

「そうなんだ。俺様団子買っとくね」

「えっ、あの…」

「遠慮しなくていいよー」

「すいません。じゃあ失礼します」

「うん。じゃあ後でね」


やっぱり陽榎ちゃんは礼儀正しいなぁなんて思いながら政宗たちのとこに行けば、「遅い」って怒られるし、陽榎ちゃんが天使なら政宗たちは確実に悪魔だよ。
それよりもやっぱり団子買うんだよね。陽榎ちゃんの分はいいけどねー。


「すいません。みたらし団子9本ください」

「では900円になります」

「はい」

「ちょうどお預かり致します。こちら商品になります」

「ありがとう」

「ありがとうございました。またお越しください」


ありきたりな会話をしながら団子を貰って皆がいる場所に戻れば、皆が皆笑顔で俺様を出迎えてくれた。あはー。ありえないでしょまったく。
でも辺りを見渡せばまだ陽榎ちゃんは帰ってきてないのかいなかった。


「はい。コレでいいんでしょー」

「おぉ!よくやったぞ佐助!」

「まだ陽榎の奴帰ってこねーんだよ、な。とゆーわけで佐助!早く陽榎に団子を届けてこい!」

「へっ!?」

「時間経ったらまずくなるだろーが。早く行け」

「はい。イカセテイタダキマス」


凄い睨みだったよ!俺様本当に怖かったよ!まぁ陽榎ちゃんに会えるからいいや。
んーでもさすがに陽榎ちゃんが行ったのトイレだから行けないよねー。けど、会いたいし。そんなこと考えながら歩いてれば特徴的な金髪が視界に入ってきた。


「陽榎ちゃん?」

「あっ!佐助さん!!」

「コレ陽榎ちゃんのぶんだよ」

「あ、ありがとうございます!」


はにかみながら団子を受け取る陽榎ちゃんは可愛い。結局、俺様気がついたんだけど好きな子が何しても可愛いや愛らしいで全て終わると思うんだよね。いわゆる恋は盲目ってやつ?だから陽榎ちゃんがなにしても許されるんだよね。(俺様の中限定で)
そんなわけで陽榎ちゃんをもう一度見ればなんだかソワソワしていて、あれ?なんでソワソワしてるんだろ。陽榎ちゃんいつもそんな感じはしないしな。


「陽榎ちゃん?」

「あっ、あのコレ佐助さんに!」

「えっ?これって…」

「せ、先日助けていただいたお礼と、あの…今日のお礼に…!」


そう言って差し出された袋と陽榎ちゃんの顔を交互に見れば、陽榎ちゃんは顔を赤くして袋を差し出していて、やっぱり可愛い!俺様がさっき気にしていたネックレスが入っている袋。それはさっき俺様が見ていたのを陽榎ちゃんも見ていて気がついていてくれていたのかと思うと凄く嬉しい。
たくさんたくさん好きが溢れる。ねぇ陽榎ちゃん。俺様陽榎ちゃんを好きになれて嬉しいよ。だって陽榎ちゃんを見てると幸せになれるんだからさ。


「陽榎ちゃんありがとう」



やっぱり大好き!
(こちらこそありがとうです)
(陽榎ちゃん!(ギュー))
(あわわっ!佐助さん!)






加筆修正 20091104
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