あなたは覚えてますか?
私を助けてくれた時の言葉を、
私と一緒に彼らと戦ってくれたことを、
私が覚えているのは結局助けてくれた時の言葉とあのとき見た空くらいです。
でも、しっかりと覚えています。
あなたと一緒に見た空は綺麗でした。
空は青かった
(助けてくれた彼)
前までは学校が嫌いだった。
私はただおもしがられる為の存在で、わけも分からないイジメにあっていた。
そんな私はいつもいつも『いなくなった方がいいの?』なんてくだらないことを口癖のように思っていました。
クラスにいたくなくて、親は信じてくれないから嫌いで、居場所なんてなくて、あの日私は消えようとした。
「サヨウナラ私」
フェンスを飛び越えた私はもう死ぬために飛び降りようとした。
だって、死んだ方がましだから。
ガシッ
「君、なに僕の学校汚そうとしてるの?」
「あっ、雲雀先輩…?」
「僕の名前より君だよ」
それだけ言うとグッと引っ張ってくれた雲雀先輩。
なんで?なんで?
なんで助けたのよ!
私は死にたかったのになんで?
「どう、して?」
「君なに言ってるの?」
「どうして助けたのよ!私はこのまま死にたいのに!!!」
そうだよ、死にたいの。
生きることに意味がない今、なにをして生きればいいの?
雲雀さんに助けてもらっても根本的に違うよ!!
「君、2−Bの鈴木 千代だよね。そしてイジメの対象者」
「あっ…」
「虐められて辛くて逃げるの?僕にはわからないよ」
分かるわけないよ。
雲雀さんみたいに強くて1人でも生きてけるような人には。
私は無理、1人でなんて生きれないし、強くもないよ。
「僕はいつも君を見てたんだ。死ぬなんて許さない」
「え?」
「いい?君がーーーーー」
*
*
*
「ーー!ー千代!千代!!!」
「はっ!あっ、雲雀さん…」
「どうしたの千代?サボりなんて珍しいね」
「はい。なんだか屋上にいたくて…」
私がそこまで言うとソッと横に座ってくれた雲雀さん。
雲雀さんもサボりなのかな?なんて見ていると、「僕は千代の側にいるからね」なんて言ってくれたから顔が真っ赤になってしまう。
「雲雀さん。私、夢を見たんです」
「夢?」
「はいっ!雲雀さんと会ったあの日のことを」
「あぁ。あの日だね」
そう、あの日です。
忘れてはいけない大切な大切な雲雀さんとの思い出。
覚えてるかな?なんて思い雲雀さんを見ると、すごく綺麗な笑みをくれた。
うわぁ、雲雀さんのこんなにも優しい顔あの日以来だ!
「千代。僕はあのときと変わらないよ」
「はいっ」
「あの日言ったよね。『君が生きたいと思わないなら、僕が君の生きる意味になる』それは今も変わらない」
「はい、っ!」
「ねぇ千代。好きだよ」
「私、も好き、です!」
知ってる、そう言ってゆっくりと私の唇と雲雀さんの唇が重なった。
好き、好き、好き、そんな気持ちがたくさん、溢れる。
彼が居て、私がいる。
それは私の絶対的法則。
生きている証
(雲雀さん、私雲雀さんの側にいたいです)
(いつまでも居なよ)
(はいっ!)
(結婚するからいつまでも一緒だよ)
(あっ!雲雀さん大好き!!)
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