愛とはこのようなものを指すのだろうか?

先程より政宗殿のお膝元にいるが、このように触れ合うことが愛と言うのか私は悩んでいた。
私は元より武将となるために育て上げられていたため色恋沙汰は苦手というか、よくわからないのだ。
先日、政宗殿に一目惚れされ次の日には嫁いできた(父上も母上もこの上なく驚いていて、小十郎殿も呆れ返っていたな)私。
嫁いできた私はまったくと言っていいほどなにも不自由していないのだ。
それが逆に暇と言うか…と話しがズレたか。
ようは色恋沙汰は滅法駄目であると言うことだ。


「honeyどうした?」

「いや…」

「言いたいことがあるなら言ってくれ!俺がなんとかするぜ?」

「…愛とは何でしょうか?」


そのように言うと政宗殿はその隻眼をめいいっぱいに見開き驚いたような顔をされた。
回された腕に力が篭り、心なしか震えている。
なぜだろうか?なんて思うもののそれ以上踏み込んではいけないと思い踏み込まずにおこうと心に決める。
政宗殿が話してくれるまで待たねばなるまい。
私は彼の妻なのだから。


「そ、そーだなloveか…」

「政宗殿」

「んーどうしたhoney」

「無理に言わなくてもよろしいです。私は政宗殿が話せるまで待つつもりです」

「! そうか…」


それだけ言えば政宗殿の震えは止まった。
そして腕の力は抜け落ち、落ち着いているようだった。
それが酷く安心でき、同時に少し切なくあってしまった。
なんなんだろうかこのシュワシュワした気持ちは…?
私にはわからない気持ちであり、切ない。


「なぁ千代…」

「はい。政宗殿」

「今は話せねーけどいつか絶対に話す」

「はい」

「なんたって千代は俺のwifeだからな」

「えぇ」


今はなにかを望みはしない。
だが、政宗殿のその気持ちを知ることは、望んでみたいものだな。





(やっぱりあんたは最高だ千代)
(ご光栄です政宗殿)






20100227
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