出会いは廊下。
まだ私に友達の居なかったとき。
でも、今はいるよ。

千代がいる。
私の大切な親友が。
だからありがとう。




(貴女の優しさ)



私の親友。
出会いは廊下でぶつかったのが始まり。

まだ私に友達なんていなくて、学校にもまだ慣れていないとき貴女は私に手を差し延べてくれた。


『ねぇ貴女クローム 髑髏さん?』

『…うん』

『私、鈴木 千代!!よろしくね!!』

『えっ』

『前から可愛いなーって思ってて、でも話すタイミングがなかったからさ!!友達に、なってくれないかな?』

『……』

タタッ

『え?クロームさん!?』


その時の私は千代の言うことが信じれなくて逃げちゃった。
最初こそ信じれなかったけど、後から千代のことを考え直したの。
私がイタリア語の本で勉強してるとき話しかけてくれたり、調理実習のとき班に入れてくれたり、教科書を忘れたときに貸してくれたり、何気ないことに気がついてくれる貴女が大切に思えてきて、直ぐに最初の態度が嫌になった。
ずっとずっと独りでいるのが当たり前だって思ってたのに千代はそんな壁を壊してくれた。
ありがとう。
千代の笑顔のおかげだよ。


『私、クローム 髑髏。本名は…凪…』

『? クロームさん?』

『千代には、凪って呼んで、ほしい』

『それって…』

『私と、友達になってくれない?』


そう言った私の顔は多分真っ赤で、心臓はバクバク言ってた。
けど千代はそんなのお構い無しに嬉しそうに笑って私に抱き着いてくれた。
なんだろう、心が暖かい。
きっとこれが幸せなんだ。


『うん!凪!』


そう言って笑う千代が私には眩しかった。
今だって十分眩しいのにその時はさらに眩しかったの。
いつの間にか私は千代が好きになってたんだ。


「凪ーっ?」

「! どうしたの千代?」

「凪がボーッとしてたから心配で…」

「千代と…千代と初めて逢ったときを思い出してたの…」

「そっか、懐かしいね!」

「うん…!」


ボーッとしてて千代と帰ってること忘れてたんだ。
本当に心配する千代を見てやっぱりくすぐったい、そんな気持ちが心を支配する。
暖かい。
千代といると骸様や犬たちといるのとは全く違う気持ちが出来るの。
それはやっぱり千代が特別なんだってわかるよ。





(今度遊び行こーね!)
(うん、次は映画?)
(たまにはショッピングにしよ!)
(うん…!)






20100209
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