「ビアンキお姉ちゃん!」
「どうしたの蒼空?」
「ゼリー作ったんだ!みんなで食べよう」
「えぇいいわよ」
「じゃあリボーンたち呼んできます」
「いってらっしゃい」
先日より一緒に住みだしたビアンキお姉ちゃん。
趣味は料理といろいろあう部分があって嬉しいです。
で、近頃はビアンキお姉ちゃんたちにおやつを作るのが日課になっています。
もちろん最初は違ったんですがビアンキお姉ちゃんがいうには日々の積み重ねが大事とのことなので、私もビアンキお姉ちゃんみたいになるのを夢見て頑張ってます。
階段を上がり自分の部屋へと入ればリボーンとランボはいて、あ、今日は喧嘩してない。
よかった。
「リボーン、ランボおやつの時間だよ」
「おっやつー!今日はなぁに?」
「ランボの好きなぶどうのゼリーだよ」
「わぁーい!オレっち1番!」
「蒼空、明日はコーヒーゼリーだぞ」
「うん、わかったよリボーン」
翔けていったランボを見ていると服をリボーンに引っ張られて、それで下を向けばどこか照れたように言われました。
滅多に見れないリボーンのその姿に破顔してしまったのは不可抗力ですよね。
ランボもリボーンも出ていったのを確認し、私も下に降りようなんて思ったときチャイムが鳴りました。
出なきゃって思って階段を降りればちょうどきたビアンキお姉ちゃんと目があって、「私がでるわ」と言ってくれます。
さりげない優しさがやっぱり素敵だなビアンキお姉ちゃん。
−−ガチャ
「はい、どちらさま?って」
「なっ!?」
「獄寺君!」
「じゅ、10代、目…っほがっ!失礼しますっ!!」
「獄寺君!!??」
「まだ、治ってなかったのね」
ため息をつくビアンキお姉ちゃんを見て私は少しパニックになりました。
あの様子だとまるでビアンキお姉ちゃんと獄寺君が知り合いみたいです。
でも獄寺君、具合悪そうにお腹を抱えて出ていっちゃいましたし、追い掛けなきゃいけないような…!
「どうした蒼空?」
「獄寺君が今出てって!」
「ああ、そういえば言ってなかったな蒼空」
「え、なにをですか?」
「獄寺とビアンキは腹違いの姉弟だぞ」
「姉弟なんですかー!?」
いつのまにかリボーンも現れていて、話を聞いて驚いた反面、納得もできました。
獄寺君とビアンキお姉ちゃん確かに真っすぐなところとか、雰囲気もすごく似ていますから。
でもどうして獄寺君はビアンキお姉ちゃんを見ただけで逃げてしまったのでしょうか。
なにかあるのかと思うといてもたってもいれなくて、急いで靴を履きます。
「リボーン、ビアンキお姉ちゃん!先におやつ食べてて!」
「行っちゃったわリボーン」
「蒼空がなんとかしてくれるはずだぞ」
「そうね」
嵐と蠍の家族
(姉弟の在り方)