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▼ 自覚症状、あり

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「お前ってなんなの?」
「え、人間ですが」
「や、それはわかっ「猿から素晴らしい進化を遂げて見事二足歩行と焚き火を覚えたにんげん」分かったわかった。もういい」

話しかけたら疲れる。呆れてアンを見ると、アンは先に話しかけたのはお前だろばかりの顔をしていた。なんで俺より呆れてんだよ。

アンが不貞腐れてだらっとベッドに沈んだ。うつぶせの体制で手を伸ばし、キーボードをたたく。お腹と腰には枕。肘と腰が痛くなったらいかんからな、だそうだ。パソコンの下には週刊少年漫画。毎週決まった曜日に、増える。まぁ俺もいい歳だけど心はいつまでも少年だからな。アンに言わせればこれもすばらしい有効活用らしい。使ってやってるんだ、私はと何故が偉そうだ。

「お前無精にも程があるっての」

ベッドなら寝る!パソコンなら椅子!
俺はなんかの標語のように言う。いつもいつも。ちなみに俺はずっと呆れたままだ。

「あぁごめん。私有能だからいっぺんにふたつできちゃうんだ」
「・・・ここ、俺の部屋だけど」
「あぁ鍵なら引出しから拝借したよ。予備を家に置いとくなんて締め出された時意味ないじゃん」

ふふんと得気に笑う女は相変わらずベッドに寝転んでだるそうにぽちぽちしている。っていうかベッドでポテチを食うな。

「まぁいいけどよ」

そんなとこも可愛いなんて思う俺は、たぶん重症。


【自覚症状、あり】
治療の意思は、なし

「サッチサッチ!私の素晴らしい身体の右下にある臓器が謎の収縮活動を始めたっ!」
「・・・何食いてぇんだ?」
「オムライス」





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