背中なら確認

なまえは、ベッドの上で丸まった身体を小さく震わせた。うっすらと汗をかいた素肌を夜風が撫でた。薄いシーツにもぐりこもうとしても、足元のそれは、皺がよって捩れて丸まって殆ど床に落ちている。手を伸ばしても届きそうにない。なまえは溜息を零した。

ベッドとなまえをそんな風にした張本人、ドフラミンゴは、喉が渇いたといいながらキッチンに水をとりにいった。暑い、暑い、といって御丁寧に窓を開け放ってから。夜の空気が部屋を冷やしていく。いくら春が来たといっても、肌寒いというのに、ドフラミンゴはまったく気にしていないようだった。

乱雑に抛られたまま、シーツにくるまって床に落ちた服と下着を探す。寒いから、身体はまるめたまま。我ながらちょっと間抜けな格好だと苦笑いしたところで、ちょうど、ドフラミンゴが戻ってきた。

「………なまえチャン、何してんの」
「服、探してる」
「なんで?」

なんで、とは。まさかそんなことを聞かれるとおもってなかったなまえは、返答に困る。迷っている間に、ドフラミンゴはベッドにのりなまえを後ろから抱きしめる。なまえは、ドフラミンゴの熱さに身体を竦ませた。

「服、」
「え?」
「………着なくていいだろ」

このまま、一緒に寝りゃあいい。な?、と、ドフラミンゴはそれだけいうと、まだうっすらと汗がひかれたなまえの背中にキスを落とした。

back


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -