どうしてこんなにも愛しているんだろう。
彼は、マナみたいに僕へひとかけらの愛情もくれはしないのに


あの瞳が僕を射抜く時息も出来ない程、こころは波打つ。




僕が神田に惹かれてしまうのは、きっと彼が僕を¨拒絶¨してくれるからだ。彼自身は真逆の考えで動く存在を嫌悪し、進んで慣れ合おうとはしてこないからだ。
僕は、彼の¨拒絶¨のおかげで人、仲間との関わりにおいても一線を保つ事が出来たのかもしれない。

拒まれる事に傷つかない訳はないけど、君とのつながりは些細な口喧嘩だけで十分だったのに、

アクマの為に在って、独りで生きて、闘う。
僕は世界を閉ざして、マナだけを見て、愛し続けてく。
それで 良かったのに



どうして



君は僕を抱きしめたの。






さっきから狂ったようにキスをされ、意識が混濁し始めていた。
アレンは僅かに開いた口の隙間から声を発する。


「か、んだ……っや…」



彼は加減と限度というものを知らない。激しく口内を犯されて、呼吸ができない。
このままでは、
―――溺れてしまう



神田の胸を思いっきり叩いて限界を訴える。すると背中にあった彼の腕と、唇があっさりと離れてゆく。

「あ、」


名残惜しむように吐いた一言。
その羞恥からそっと瞳を伏せた。



「顔を、上げろ。」
「………。」


彼の喋り方は普段と変わらない。だけど、




「…お前が俺を、俺に何を求めているのか知らないが…」

「!!」

弾かれたように顔を上げる。



「俺は」


その声に、鋭さに、


――――強さに。



「お前を逃がさない。」



捕らわれる



「、神田」




手をのばして、あなたを欲してしまう。



愛してしまう













ああどうか、
何度でも僕を





マスカレードで
つかまえて。





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うん、BLは難しい。
サイトの恋愛描写とか、傾向を強く表現したかった…んです


サイト名にも使っているタイトルは、友人が昔くれたお題なんですよ。
(考えるのダメなサイト主)




マスカレード=仮面舞踏会

2011.03.23 加筆・修正


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