お前にだけは、
渡したくない!


俺、ティーダ、そしてバッツ。今日はこの三人が夜の見張り番だった。
イミテーションとの激しい戦闘がつい先程までこの場所で行われたため、警戒の意味でいつもよりも人数を増やしたのだ。

そして、そんな緊張感が漂う空気の中。
「バッツは好きな子いるんすか?」
そう勢いよく話題を切り出したのは秩序組の晴れ(色んな意味で)男、ティーダだ。
「え」
「お、おいティーダ」
「フリオは黙ってろって!」
「好きな子、ねえ〜」
うーんと一言発し、バッツはそれきり黙り込む。それを見たフリオはちらりとティーダに目をやった。


数日前のことだ。ティーダと素材集めで遠出した時。



「俺、バッツのこと好きかもしんない」


「?!!」


弟分のように可愛がっていたティーダが告げた衝撃的な言葉にフリオは動揺を隠せなかった。
しかし次に発せられた言葉は彼をさらに追い詰めた。


「フリオはバッツのこと好きだもんな」
「んな…!」


何で知ってる、と言おうと口を開いたものの、パクパクと声にならない声を発しただけで終わってしまう。

「だってさーバッツ見る時の視線がアツくてまさに恋して「ヴ、ぼあああ!!」



「ー…俺はまだ恋とかは分からないや」
ポツリとバッツが呟く声で我に返る。
焚き火の燃える様を見ながら彼は、どこか複雑そうな表情で言った。
そして、

「だから今一番好きなのは仲間(お前たち)だよ」
と、これまた最高の笑顔でバッツは言ったのだ。

ティーダは釈然としない顔をしていたが、俺はただ純粋にその言葉が嬉しかった。好き(仲間としての好きでも)というその言葉に満足したのもあるのかもしれない。だがこれから、自分が彼の特別になることも出来る。そんなことを思えたからだ。

そう、思った、矢先。
「ふーん、じゃあ俺バッツの恋人に立候補しちゃおうかな!」
「ほえ?」
「な、ティーダ?!」
「文句ねーよなっ」
「大ありだー!!」




easy going
(なるようになる)




「…なーんか、盛り上がってるな。」
(結局どういう意味なんだ?)



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ルギーダ様!
ひー!遅くなりましたああああスイマセンちょっと2と10に踏まれてきます。
バッツ受好きなんですが、私にはスコバツ以外書けない呪いがかかってるようです。ああ、精進致します。

こんな駄文でよろしければ受け取って下さい!

ルギーダ様に捧げます。


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