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↑新


「一松くん」
「うん、何」
「あのね…明日から会えなくなるの」
「え……(何で?俺何かした?何かやらかした?知らない内に?やばい何も思い出せない…とうとう愛想尽かされた…遂にこの時が…い、嫌だ、別れたくない…どこが悪かった?いや全部だろ普通に考えて…ニートだし暗いし同年代圧倒的最底辺カーストだしフラれる理由が多すぎる…でも嫌だ別れたくない…死ぬ…え…やばい……死んじゃう……死んでまう……)」
「春香と二泊三日で沖縄旅行に行くんだ」
「旅行」
「お土産何がいいかな?」
「お土産」



猫胡桃17話より家まで送り届けた後

「杏里ちゃんの家ここなんだ、一人暮らし?」
「うん、そうだよ。一松くんもトド松くんも、部屋の前まで送ってくれてありがとう」
「ううん、僕らこそ今日はありがと!」
「戸締まりきをつけて、ちゃんとして」
「うん、するよ。ありがとう」
「それじゃ一松兄さん帰」
「そこも」
「そこ?…えっと、換気窓?」
「戸締まりして」
「いや一松兄さん、換気窓は別にいいでしょ」
「どろぼうが入るかも」
「いや入んないよ」
「どろぼうは思いもよらないとこから入ってくる…」
「あんな小さい窓から入ってこないよって言ってんの!」
「ふふふ、一応閉めておくね」
「ごめんね杏里ちゃん、一松兄さん酔ってるから…」
「ううん」
「そこも」
「いやそれ排水溝だから。それも人入れない狭さだから。てか杏里ちゃんが戸締まりできる場所じゃないから」
「戸締まりして」
「うん、できるところは全部するね」
「ほら杏里ちゃんもこう言ってることだし、そろそろ帰るよ」
「……」
「一松兄さん?ドアの前からどかないと、杏里ちゃん困ってるから」
「……」
「一松くん眠い?」
「えーここで寝られちゃ困る…」
「……帰りたくない」
「はぁ?何言ってんの?」
「この夜によいしれていたい…」
「何言ってんのほんとカラ松兄さんみたいになってるよ」
「あはは、そんなにお酒おいしかったのかな?」
「この時よ永遠なれ…」
「もうわけ分かんないこと言ってないで、ほら帰るよ!」
「戸締まりして」
「はいはいそれ何回も聞いたから!」
「ふふふ、うん、ちゃんと鍵かけるね」
「かぎかけたか見るまで帰らない」
「あーもう!ごめん杏里ちゃん、変なとこで意地張る人だから…」
「ううん、そんなに心配してくれてたんだね。じゃあ私先に部屋入るね、お休みなさい」
「うん、お休み〜」
「かぎ」
「分かったから!…ほら、鍵かかる音したでしょ?あ、換気窓も閉めてくれてるし…満足した?帰るよ」
「………」
「ちょっと」
「……帰りたくない…」
「いい加減にしろよ」



ちびっこ一松パロ

「おじゃまします。あ、こんにちは一松くん」
「…………どうも」
「あ…(挨拶だけして行っちゃった。あんまり歓迎されてないかなぁ)」
「……………」
「(さっきから部屋の隅でずっと見られてる)一松くん、こっち来ない?一緒に遊ぼうよ」
「………いい」
「そっかぁ、寂しいなぁ」
「………………」
「……え、これ折り紙?くれるの?」
「……ねこ」
「(くしゃってなってるけど猫だったんだ)ありがとう一松くん」
「…うん」
「(折り紙の猫くれてからずっと隣にぴったりくっついてくれてる…本当は一緒に遊びたかったのかな?)一松くん、今度は何作ってるの?」
「……みけ、できた」
「わぁ、上手だね一松くん!」
「…あ、あげる」
「ありがとう。嬉しいな。手帳に入れておくね」
「………ん」
「…あ、いけないもうこんな時間だ。そろそろ帰らなきゃ…」
「え…」
「帰ってご飯作らないといけないんだ。それじゃあ、またね」
「……や、やだ…」
「え」
「…ぐすっ…やだ……」
「い、一松くん泣かないで…!(さっきまで結構淡白だったのに!)」
「…っ…か、かえるのやだぁ……」
「やだ?えっと、どうしよう…あっ、また明日も来るよ」
「…いまがいい……」
「い、今かぁ…」
「うーー…っひぐっ…」
「困ったなぁ…」

結局ご飯は松野家で食べた



「杏里ちゃん、いい匂いするね」
「え、そうかな?」
「香水?」
「ううん、つけてないよ。えー何だろう…」
「(杏里ちゃんって何もしてないのにいい匂いすんだ…花の精かもしれない…)」
「あ、分かった!消臭剤じゃないかな?昨日ちょっと高めのやつ買って枕とか布団にかけたから」
「ああそれで」
「でもそんなに強い匂いだった?猫たちが嫌がらないといいけど…」
「全然大丈夫。あとそれどこの消臭剤?」
「エレガンスシリーズっていうのがあってね、それのピンクだよ」
「ふーん(買おう)」


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