絶対行動









「はぁぁぁーーーん!?」
バクシーの独特な高音の叫び声が部屋中を駆け巡る。
「いや、だから俺と今お前の膝元で気持ちよく眠ってるにゃんことどっちが好きか聞いてんの!」
「ヒャーッハハ!なぁぁーんだわんこの嫉妬かよ」
「はっ!?ち、ちげーよ。ちげーし」
本当のところ図星であったジャンは、これと言ってナイスな言い訳が出来ずなんだか胸糞悪くなりはそっぽを向いた。
「別に嫉妬とかじゃねぇーし…。あ、そう、ただ、あのイカレ野郎の膝元であんな安らかに眠る猫にびっくりしてるだけだっつうの…」
「ふーん、へぇ金髪わんわんはご立腹ってわけか、あぁ?」
「…ん?、ちょ、うわぁ!?」
後ろからバクシーが覆いかぶさって押し倒され、野良猫が餌を狙うような鋭い目が降り注いできた。
「ちょ、なにすんだ…ょんぅ」
バクシーの唇がジャンの唇を覆い濃厚なキスをされる。蛇のような長い舌がぐちゃぐちゃと動きジャンの口内を犯した。
「んっ、ん…はあっ…なにすんだ!!」
「キス」
「んなことは分かってるし!俺が言いたいのはそれを含めたこの状況だよ!」
「にゃんこに嫉妬したわんわんを手なずけてるだけだっつーの。それとも危機とか感じてるのけ?ヒャーッハハ!!お前のケツま〇こはいつだって極上だもんなぁ!?」
「なっ、なっ…!!!」
「なぁ、」
バクシーはジャンの髪を撫でる。それが不器用なりにも妙に優しかった。
「このバクシー様から言わせたらにゃんこはお前が出すクソだぜ」
「はあ…?しかも下品…」
「ったくわからねえわんわんだな」
「分かるも、なにも……」
「バクシー様はジャンカルロがクソみてえなこの世界で一番好きに決まってんだろーが、分かるか俺にはお前しかいねえの」「…なっ…」
不意打ちすぎて思わず赤面してしまった。
「ジャン、可愛いお顔が真っ赤ですが機嫌は直りましたかあ〜?」
「…………」
「犯しますよーん?」
「……っ…………うん」
「うん?おい、うんって言ったな!遂にてめぇから求めたな!ヒャーハハ!!じゃあ立てねえくらい犯して…」
ジャンはバクシーにギュッと抱きつくと、首筋にちゅっとキスをしてごめんと謝った。
「??????????」
「…………」
「…はぁん…???????????」
「…………………」
「……………????????????」

しばし沈黙
石のように固まって抱き着いているジャンに困り果てたバクシーは戸惑いつつも珍しく空気をよんでおとなしくジャンの頭を撫でてあげたのだった。








(絶対行動)
20100817
・・・・・・・・・・・・
blogにあげたバクジャン。終わり方が・・ひどい。タイトルが思いつかなくて、二人が恋人だったら絶対ジャンさんは猫様に嫉妬するだろと思って「絶対行動」にした次第。ああ‥ネームセンス欲しい。


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