細かいことは気にしてはいけません


(※本編とは別物と考えてください。)



「おー!クラウドー!」

「ザッ…!?」

「ざ…?クラウドお知り合い?」

「お。あんたがナマエ?俺会ってみたかったんだ!」

「え…?あたしにですか?」

「おう!」

「どうして、ていうか誰…ってクラウド、さっきからなんで固まってるの?」

「…そ…それは…、」

「やっぱり知ってる人?誰?友達?」

「え…、」

「ああ!友達だぜ!な、クラウド!」

「っ…!」

「へーえ!やっぱクラウドの友達…ってクラウド?!今度は何で泣きそうな顔してんの!?」

「泣…っ、い、いや気のせいだ!」

「気のせいって…。まあいいけどさ…、で、えっと貴方は…」

「おう!俺、ザックスな!ザックス!よろしく!」  

「ザックスか。よし、覚えました!クラウドの友達って言うならこちらこそ是非是非よろしくお願いします!…て、あれ?」

「ん?どうかした?」

「ザックス…?あれ、ザックスって…」

「……気づいたか」

「えーと…クラウドの友達のザックスって…もしかして、ソルジャーの?」

「お!そうそう!なーんだクラウド!ちゃんと俺の話してくれてんだなー!」

「…言われてみればセフィロスの幻覚で見た写真のお兄さんだ!」

「あー、あれか。懐かしいな、ニブルヘイムで撮ったやつか」

「……。」

「……時にクラウドさん。あたしの記憶が正しければザックスさんって確か亡くなってたって話だと…」

「…ああ、正しいぞ。自信持て」

「やった、自信持つ。……ということは」

「……。」

「おお、2人の視線が何か痛いな。けどま、最初に言っとくべきだったかかな。ナマエ、クラウド。今回に限りは細かいことは気にすんな!」

「こ、細かいこと…?」

「…ザックス、全然細かくないと思うんだが」

「だから気にするなって!今回だけだから!今回ばかりは常識にとらわれるな!今回は番外の番外の番外編みたいなもんだから!ナマエは本編じゃ俺と絶対会えないけど、そんな概念は捨てちまえって話なわけよ!それだけ!な、ナマエ!オッケーだよな!」

「え?!あたしっすか!?」

「な!」

「………よし、わかった!オッケー!」

「ナマエ!?!?」

「よっしゃ。理解早くて助かるぜ!クラウドも頼むぞー」

「そうだよクラウド!目の前起こってることただ認めればいいだけだって。そんだけそんだけ!」

「それだけ、で片付けていいのか…」

「今だけだから。夢だとでも考えとけ。本編には一切関係なし。終わったら俺とナマエは知り合いじゃなくなっちまうわけ」

「ナマエ…、なんでそんなすんなり受け入れられたんだ?」

「やだなあ、クラウド。あたし頭使うの嫌いだもん♪」

「………ナマエ」

「ちょ、その目やめてね…うん。笑い取ったつもりなんだからさ…。いや別に戸惑って無いわけじゃないよ。でもそれより物珍しさに対する感情が勝ったと言いますか…」

「……。」

「ていうか、うん。たぶん嬉しいんだと思う。あたしもザックスに会ってみたかったから。クラウドと、それからエアリスにも。ふたりにとっての大事な人なんでしょ?そんなの会ってみたいに決まってる!」

「…いや、そんなコブシ作って力説されても困るんだが…」

「ははっ!そりゃ光栄だな!良い子だなーナマエ!」

「クラウドクラウド!褒められたよクラウド!」

「……よ、よかったな」

「でもやっぱクラウドとエアリスの知り合いだけあって、良い人そうだね。すっごくわかりやすく言うとモテそうっていうか」

「…っ…!?」

「…ははーん。さてはナマエ、俺に惚れちゃったりなんかした?」

「え?あたしは別に、全然」

「「…………。」」

「あれ?ふたりともどうかした?」

「い、いや、勿論冗談だけど…真顔で言われるとグサッとくるな…。ってクラウドもそんな切なそうな顔するなよ!冗談に決まってるだろ?」

「…いやだって…ザックスだし…俺より…、もしかしたらナマエも………」

「何もごもご言ってるんだよ!つーか即答で全然だって。良かったじゃんか?な?」

「……、ああ…」

「おおーい。内緒話終わったー?ていうかあたしどうこうじゃなくて、一般論?」

「…一般論といえば、噂でファンクラブがあったって聞いた事ある気がするな」

「ファンクラブ!?なにそれ凄いね!」

「ああ、ファンクラブな。俺入ってたぞ」

「え!?自分のに?!そんなのアリなの!?」

「入れたんだしいいんじゃねーの?」

「…さすがクラウドの友達。奥が深い」

「ちょっと待て…。ナマエ、それどういう意味だ」

「細かいこと気にしないで!でもそっか。ファンクラブかー。クラウドのは無かったの?」

「クラウドのファンクラブか…。俺は聞いたこと無いな」

「…あるわけないだろ。俺はただの神羅兵だし…、ていうかそもそも俺なんかに…」

「ちょっとちょっと卑下しない!…ああ!あたしが作れば良かった…!その名も財布の王子様!」

「………。」

「いやごめん…。今のは自分でもセンスないなと思った。とりあえず会長はあたし。…会員も、ひとりかもしれないけど…。周りの皆、超涼しげな顔してたもんな…。会ったこと無いから当然だけど…」

「…周りの皆って誰だ?」

「あたしの友達だよ。財布拾って貰ったお兄さんがヒーローだった!って力説しても皆ハイハイ、みたいな適当な返事しかくれなくてさー」

「…当たり前じゃないか、それ」

「いや、あの時の感動が抑えられなくてさ」

「……。」

「財布?ああ!クラウドが街で財布拾ってやったって嬉しそうにしてた女の子か!?あれナマエだったのか!すげー世界って狭いんだなー」

「本当だよね〜!」

「にしても、クラウドがヒーローか!へへ、なかなか見る目あるなあ、ナマエ」

「本当!?わー!共感してもらえた!うれしー!でも確かにあの時はちょっと大袈裟だったけど…今はもっと本質的な意味でクラウドには感謝してるよ。クラウドがいなかったら、あたし、生きる希望も何もなかったから…」

「………ナマエ…」

「おーい、俺のこと忘れないでくれよー」

「!!…そ、そういえばザックス、覚えてたのか。財布拾った話なんて」

「クラウドが妙に機嫌良かったからな〜。あの時といい今といい、クラウドってナマエのこと本当好きなんだな〜」

「……!」

「な…!ざ、ザックス…!?なにニヤニヤしてるんだ…」

「だってさ、つか滲みでてる。好き好き好き好き〜っていうの?」

「ばっ…や、やめてくれ!変なこと言うの!!」

「否定しない所やっぱそうなんじゃんか。いやーやっぱ微笑ましいねえ。ナマエ、クラウドのこと頼んだな!こいつ、俺の生きた証だから」

「へ!?あ、ハイ」

「…もう、どうにでもなってくれ」



END


名台詞の安売りまじすみません。←
そして本当に本編とは別物とお考えください!
今後何か書いたとしてもヒロイン、ザックスに会ったことないもので話進みますよ!

 

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