交換しようそうしよう | ナノ



(カオス)





やあみんなおはよう!新宿の素敵で無敵な情報屋さんだよ☆そこの君、明日からもお天道様の下を胸張って歩きたいのならそれ以上俺に憐れみと蔑みと愉悦を混ぜた視線を寄越すことを止めた方が懸命だと俺は思うね。
まあ、その視線の理由の1/10くらいは今の俺にも原因があることは認めよう。君が言いたいのはこうだろう?「なんでお前がサイケたんの服を着ているの?」。
これにはふたつほど理由がある。まずひとつに、君らがサイケたん言うところの俺の育て子(※笑うところです)サイケは、あの仇敵、平和島静雄のお気に入りであるということ。ふたつに、俺が最近忙しくて、シズちゃんを構ってあげられていなかったこと。つまり、久々にシズちゃんを構いに池袋に行こうと思ったはいいけど普段通りじゃ詰まらないし、ならシズちゃんがいたく気に入っているこのサイケの格好をして彼をからかってみたらどうだろうと思いついたわけさ!決して彼からこの二ヶ月一回もメールや電話が無かったことやそのくせサイケと津軽と三人で先週の日曜日に近くの動物園に行ったことや俺には滅多に手加減しないくせにサイケは優しく撫でてやったりしていることに苛ついている訳では、断じてない。
手加減なんてこっちから願い下げだしね!
もちろんサイケ本人はうまく言い含めて留守番させているし、俺はほら、この通りカラコンまで入れて完璧だ。君らが何故分かったのかはこの際無視しよう。女性の観察眼は意外と鋭いからね。ただしシズちゃんは別だ。彼は単細胞だから俺のこと匂いで分かるとか滅茶苦茶なことを言うけれど、単細胞だからこそこの見かけに騙されるに決まってる!匂いがどうの言ってきたって「いざやくんと一緒にすんでるからかなぁ?」なんて言っとけばちょろいもんだよ。その隙に日頃出来ないようなことをたくさんしてやろう。とりあえず恋人つなぎくらいならシズちゃんもサイケとならしてくれるだろうし、頭も撫でてくれるかも…あわよくばチューとかしてくれたら最高なんだけど、まあそこまで高望みはしないさ。…っと、無駄話してる暇は無いもんでね、そろそろ俺は池袋に行くとするよ。じゃあね、分かってるとは思うけど、他言無用だよ?
さぁて、楽しみだなぁ楽しみだなぁ!

(※ちょっと頭の弱い臨也くんです)


(※池袋に到着しました)

ここに来るのも2ヶ月振りか…相変わらず混沌とした街だ。さて、この時間だとシズちゃんは仕事中かあるいは

「…サイケ?」

おおおおおいいいいいまさか先に津軽に見つかるなんて何たる失態!どうする俺!…いや待てよ、津軽で試しておくのも悪くないな…サイケと仲良いし、津軽にバレなければ更に成功率が上がる…。

「あーっ!つがるだ!」
「今日も、一人か?」
「うん、いざやくんまだおしごと残ってるって言ってた!」
「そうか」ちゅーっ
「んっ……!?ふ、ちょ、つが…」
「………どうした?」
「っい、いきなりなにし……!」
「いきなり?いつもの挨拶だろう?」
「あっえと、そうだねっえへへっ!」
「大丈夫か?調子悪いのか?」
「うっううんだいじょうぶ!」

(ちょっと待てなんで挨拶でベロチューなんだ!?おかしくないかせいぜい触れる程度だろ小一時間問い質して説教したいところだけどここは我慢だ折原臨也…!)

「あ、あっそう言えばつがる、シズち…じゃなかったしずおはー?」
「静雄、今は多分昼飯だと思う」

(よし、それなら突然行っても大丈夫だな)

「そっかー、ありがとう!じゃあつがる、またこんどね!」
がしいっ
「…ん?」
「…どこ、行くんだ」
「えっ、しずおにちょっと用事があってね?」
「いくな」
「えっ、でもでもいざやくんにたのまれてて…」
「俺がいる、のに、静雄のところに行くのか」
「ち、ちょっとだよつがるー、すぐもどってっ…!?ん、ん゛ーっ!?」
「……っふ、…サイケ」
「ひゃっ!?ちょ、つが、くすぐった、」
「耳、弱いのも一緒なんだな」
「っえ、え?」
「サイケ、」
「な、なぁに?」
「シたい」
「え゛っちょっと待ってつが、津軽!待てって……!!」



\アーッ/










(※新宿に帰ってきました)


うう……腰が痛い背中が痛い喉が痛い…ついでに心も痛い…仲がいいとは思ってたけどまさか、まさか津軽とサイケが事に及んでたとは思わなかった…しかもなんかすごかった…絶対シズちゃんの教育の仕方が悪いんだそうに決まってる…俺のサイケ…ちくしょうシズちゃんぶっ殺す!よくも俺のサイケを!

「あっいざやくんおかえりなさーいっ!」
「ぐえっ!?ちょっ、サイケ退いてくれ、るっ…!?」
「どしたの?いざやくんどっか悪いの!?」
「だ、大丈夫だから、俺風呂入ってくるから、」
「…ねぇいざやくん」
「ん、なに?」
「これ、虫にさされちゃったの?」
「っ!?あああああそそうそうちょっと蚊に食われたみたいでね…!」
「ふぅん?」
「いった!こらサイケ、いきなりなにする」
「どんな悪い虫にたべられちゃったのかなぁいざやくんは」
「え?あの、サイケ?」
「おれが薬ぬってあげるよ、いざやくんに」
「え、サイケ、さん?」
「だいじょうぶ!こうみえても、おれ、巧いから」
「今明らかに変換違っただろ!?ひっ、ちょ、もう無理っ…!」



\アーッ/










まさかの二段オチ(笑)
ちなみに津軽は臨也だってことに気づいてます。




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