しぃなさま | ナノ
この街に住んでいることで、俺の中の常識というものは世間一般のそれとはどこかずれている。そう感じることは多々あった。友人であるセルティ・ストゥルルソンの存在を筆頭に、妖刀騒ぎに実際巻き込まれたり等々。
友人曰く、俺自身もまた常識外れではあるらしいが、俺は自身のことは多少キレやすいだけのただ少しばかり血圧高めの人間であると認識していたし、これからもずっとそう。俺は常識人だそう思っていたのに…。

そうじゃ…ないのかもしれない…。


偽りと真実と


いつもと変わらぬ路地裏はもうすっかり夕暮れの時を示す空の色と相まって、随分薄暗く俺の目には映った。しかし、その中に潜むものを見逃す程ではなく、俺と壁との間にあるものを完全に追い詰めた高揚感から歩むスピードが自然と落ちる。

「い〜ざ〜や〜く〜ん。袋の鼠だなぁ。いや、袋のノミムシか。どっちにしろ手前はここで終わりだ」

「袋のノミムシって本当、センスないよねぇシズちゃんは。そろそろ俺のこと追いかけるの、やめてくれない?迷惑以外の何物でもないんだけど」

「じゃあ、いい加減俺の話を聞けよこら」

「…冗談みたいなあの話?勘弁してよ。あのね、寝言って寝てから言うんだよ?起きてて言ったらそれは寝言じゃないの。わかる?」

「それはつまりベッドを共にした後に聞きたいと…」

「すっっっごく歪曲した解釈だね!」

目の前で腰を低くした姿勢を保ちながら、俺の話を聞こうとしない臨也は袖口からナイフを取り出し、応戦する構えをとる。
追い詰められておいて、全く諦めの悪い奴だ。
しかし、歪曲だと?手前が俺の言葉を歪曲しているくせによくもそんなことが言えたもんだ。どうやら色々考え過ぎてしまう臨也くんにはどストレートに言ってやらないと駄目らしい。

「手前が好きだっつってんだろうが!!」

そう、俺は臨也が好きだ。学生の頃からずっと。
その整った顔も漆黒の瞳も常に濡れたように輝きを放つ唇もそこから発される美声も細い腰も全てが、好きだ。
だが、残念なことに俺達は出会った時から天敵だった。いや、違う。天敵になってしまった。悪いのは俺だ。俺が最初に照れ隠しとばかりにぶっきらぼうにしちまったのがいけねぇんだ。それもまたコミュニケーションの一つと勝手に解釈した俺が臨也に合わせて喧嘩三昧に明け暮れている内に、なんと臨也の方は本気で俺を嫌ってしまったらしい。傷付いた。傷付いたさ。あんな綺麗な人間見たこと無かった。初めての恋だった。初めてだったからこそ、俺は臨也に求められているであろう強さを示すことで好感を上げることしか思いつかなかった。まさかそれが逆の方向に働くとは…。
その事実に気付いてからというものまるで女のようにらしくもなく、朝から晩まで臨也のことだけを考え悩んだ俺はこの初恋を泣く泣く諦めることにした。元々この体質のことがあったから恋愛なんて…と人生始まったばかりの16にして半ば諦めていたようなものだったし、幸いと言ってはなんだが臨也はなんだっけ…人、ラブ?とかいうおかしな思想を持っている男で人類全てを愛しているらしい。そんな男が俺のことだけは愛せない。それはつまり俺だけが特別であるという事実に相違ない。
俺はその事実だけを支えに折原臨也を愛している気持ちを墓場まで持って行く覚悟で生きてきた。だが先日、幼馴染みである岸谷新羅からとんでもない真実を聞かされたのである。

『この写真懐かしいなぁ…。あのねセルティ、この頃の臨也は静雄が赤い色が好きっていうのを聞いてから、毎日毎日赤いシャツばっかり着てたんだよ?健気だよね…。臨也と健気って単語の似合わなさったらないけど、臨也は静雄が好きだったんだ。今もそうだとは思うけど、そういう話しなくなったからさ…。真実は闇の…な、か…』

………聞かされたじゃなかったな。勝手に聞いたんだ。新羅は帰ってきたセルティに話してるつもりだったんだろうが、彼女は途中で行き会った俺を招いてくれていて、新羅はセルティの後ろに俺が居ることに気付かなかった。まぁ、回想なんてどっちでも構わねぇ。重要な事実は一つだけだ。

臨也も俺が好きだ。多分今も。

ならば何故逃げる?逃げる必要がどこにある?男同士だとか天敵だとか、悩まなくても両思いならば問題は全て解決だ。二人乗り越えていけばいい。世間体だとかそういうことは二人一緒になってから考えればいいだろう。だというのに…。

「俺はシズちゃんが嫌いだって何度も言っているだろう?」

などとぬかしやがるから…。
ナイフを構え、こちらへと距離を詰めてくる臨也。黒髪が揺れ、その漆黒が眼前に迫る前に大声で叫ぶ。

「黙って俺の話を聞きやがれ!!」

と、臨也の体が、止まった。話を聞く気になったらしい。めずらしいことだが、俺は内心すごく満足していた。話し合えば、俺達は一歩どころか五歩ぐらいは進んだ関係になれる筈。そう確信を持っていたからだ。
ところが、臨也は驚いた表情のまま口だけをぱくぱくと開いたり閉じたりしている。
どうしたのだろう?

「おい?どうした?」

声を掛けても相変わらず口を開閉するだけで声を出さない。さすがに不審に思い歩み寄りたい衝動に駆られたが、如何せん臨也相手である。そのナイフを仕舞ってもらわなければ、これが罠である可能性を捨てきれない。

「ナイフ捨てろよ。じゃねぇとそっち行けねぇ」

俺がそう言うと、臨也はなんの躊躇いも見せずにナイフを放り出した。更には俺が認識していなかったコート裏や腰に装着していたものまで次々と地面に投げていったのだ。これには驚いた。見ると臨也自身もかつて見たことがないほどに目を見開き、驚いた表情を隠そうともせずに晒していた。
本当に、どうしたんだ?何が起こった?
警戒心を解かずに、おそるおそる臨也との距離を詰める。すると臨也は尻ポケットから携帯を取り出すと、高速でキーを押していく。打ち終わると、普段セルティがそうするように携帯の液晶画面を俺に向けた。そこに表示された文字は…

『声が出ない ナイフを投げたのも俺の意思じゃない』

お前の意思じゃなくてなんだってんだよ。また俺を嵌めようってのか?しかし、臨也の表情は本当に不安を感じているように見えなくもない。信じていいものだろうか。
いや、待てよ?ここで臨也を信じてやれば、こいつも素直になるんじゃね?そうだよな。まずは俺の方から歩み寄ってやらねぇと、俺はこいつと違って大人だからな。大人の余裕というもの――それに代表されるはもちろんトムさんだ――に憧れていた節のある俺は自分で考えて少し気分良くなってきたものだから、警戒心を完全ではないにしろ多少解いて臨也へと歩を進める。
自身が武器を所持していない不利な現状にあるにも関わらず、俺が近付いても逃げようとしない臨也に今度こそ信じる気持ちになった俺は、とりあえずと言った形で声をかけた。

「声出ないって突然風邪引いたのか?さっきまでベラベラベラベラ喋ってたくせによ。心当たりあったら言って…あ、違った。ほれ、携帯に…」

「どんだけ突然なのさ。やっぱシズちゃんって…あれ?」

あんだよ…。

「普通に喋ってんじゃねぇかよ!やっぱり俺を騙しやがったな!!」

「いやほんと!マジだって!さっきまでは本当に声出なくて…」

「うるせぇ!減らず口叩くな!」

「………………」

また、黙り込んだ臨也。いや、口だけは動いているから先程までと同じ状態か?これはさすがに変だぞ?まるで俺の言葉に反応して…。
ここまでの遣り取りである一つの可能性に気付いた俺は、ある事を思いついた。……試してみるか。

「おい、臨也。携帯出せ」

言われるがままに携帯電話を取り出す。そのまま門田に電話をしろと命じれば、迷わずアドレス帳を開き通話ボタンを押して耳に携帯を当てた。
しばらく後に電子音が途切れ、門田の声が受話器越しに聞こえた。

『どうした?今日は何があった?』

その門田の口ぶりからは臨也が頻繁に門田に連絡を取っていることが明白で、少しばかりキレてしまいそうだったが、そこは我慢だ。我慢。続いての指示は…

「この文章を読め」

と俺の携帯の液晶を臨也へと見せる。臨也の顔は難色を示すもののその表情とは裏腹に唇は実にスムーズに音を紡ぐ。

「シズちゃんってさ。本当に超イケメンだよね!あんなイケメンに愛されてるなんて俺ってなんて果報者なんだろう!俺もそろそろ素直になるべきだよね?門田もそう思うだろう?というわけで、俺はこれからめいっぱいシズちゃんに愛されてくるから。じゃあ、またね!」

言い切った臨也の持っている携帯に手をの伸ばし、電源ボタンを押す。通話終了の電子音が流れるなか臨也が携帯を折りたたむと辺りには沈黙が流れた。

「……すげぇ…」

俺がいつもの調子で打った『門田』という名前。普段の臨也なら絶対に『ドタチン』と呼ぶ筈なのに…。これはもう、完璧に…。

「ドタチンに嫌われたぁぁ!どうしてくれんの!?シズちゃんどう責任取るの!?しかもなに今の内容!頭沸いてんの!?」

ぎゃんぎゃん喚く臨也が鬱陶しくて、少し黙れ。そう言ったらまた静かになった。やはりそうだ。俺は確信を持つ。

今の臨也は俺の言葉に忠実に行動するのだ。

そうと分かれば、とりあえず…。

「……好きだ」

「……………」

「だからお前もこれからは好きだって言え」

「好きだ」

間髪入れずに返って来た返事に俺の中で歓喜の鐘が鳴ったような気がした。あの臨也が。ずっと好きだったあの臨也が。俺を好きだと、そう言ったのだ。
抱き締める。きつくきつく。ずっとこうしたかった。喧嘩したり罵ったりそんな関係俺は望んでなかった。俺はずっと、臨也を、抱き締めたかったんだ。




それから俺達の生活は一変した。俺は臨也のマンションに入り浸るようになった(仕事の邪魔はしないし、俺だって仕事には行く)そんな生活を続けて約一週間。臨也の方も嫌がっていたのは最初だけで今はこの生活に慣れてしまっているようだ。偶にだが、頬を染める時もある。
だが、好きだ、とは命令の元でないと言ってもらえない。それが虚しい。それが悲しい。最初こそ嬉しかった。俺が臨也を好きだと言い、臨也が俺を好きだと言う。交わされるは間違いなく愛の言葉である。しかし、それは臨也にとっては条件反射のようなもので、そこに本当に臨也の意思はあるのか?本当に臨也は俺が好きなのか?頬を染めるのは本心の表れだと、そう解釈して構わないのか?慣れは諦めではないのか?日に日に募る不安な感情に答えを出したいのに、『本心を言え』そう命じられない俺の弱さ。学生時代は好きだった。じゃあ、今は?今は俺のことどう思っているんだ?強引とも呼べる方法でこうして自宅に居座り続ける俺をどう思っている?
それを問えば、この生活が終わってしまうことに対する恐怖。
ずるい男だ。卑怯な男だ。俺は…。あんなにも卑怯を忌み嫌っていた筈なのに、今や俺は世界中の誰よりも、自身が卑怯であるとそう思えてならない。

「シズちゃん?」

臨也が声を掛けてくる。その手にはティーカップが握られており、漂う芳香はおそらく上質な茶葉で入れられた紅茶だ。俺が、一度好きだと言ったから…。視線をカップに注げば、揺れる紅茶の中の俺はなんとも情けない表情で、自嘲めいた笑みが零れるのを隠すことも出来なかった。
二人して紅茶を啜っていると、臨也が平然とそうまるで「明日の夕飯なににする?」くらいの軽い感じで聞いてきたものだから俺は一瞬言われた意味がわからなかった。

「シズちゃんさぁ、しないの?」

「は?」

なにを?

「セックス」

危うく紅茶を吹き出すところだった。っていうか数滴は俺の口端についてしまっていて臨也に「汚いなぁもう」なんて言われてしまったわけだが…。だってお前、セ、セ、セックスって…そんな、簡単にするのしないの言うことじゃねぇだろ!
そう反論すれば、臨也はさも意外そうな声で俺に問うてきた。

「なんで?好きなんでしょ?俺のこと。いつもセクハラ一歩手前の発言ばかりだったんだから、『抱かせろ』って言えばそれで済む話じゃない?というか、俺はこの力に侵されてからというものいつその要求が飛んでくるのかと毎日ひやひやものだったわけだけど、一向にそういうことを言ってこないししてこないもんだから、不思議で不思議でならないんだよね…。本当はシズちゃん、俺のこと大して好きじゃないんじゃないの?」

その発言に俺は頭を垂れた。好きだという気持ちを疑われたことも正直ショックだったが、俺のこの行動からして純粋な愛だなんて思われないことは承知できた。だが、臨也の気持ちは俺に向いていない。そういう現実をも含んだ言葉は俺の心に鋭利なナイフの如く深く、深く刺さった。
学生の頃だけ好きだったのか、それともこの行動が嫌いになる要因となったのか。それはわからないが、いずれにせよ今の臨也は…。

「……なんだか、すごくくだらないこと考えてそうだね。シズちゃんの頭の中って本当に丸見え過ぎて面白味に欠けるよね」

「……うるせぇ…」

「…好きだよ」

臨也が好きだと言う。今は、嬉しくもなんともない。言われる度に募る罪悪感。もう…終わりたい。
どうすればこの力はなくなるのだろうか。新羅に聞いてわかるか?そもそもこれってなんなんだ?精神的なものか?それともこの力の成せるわざ?この力がもし…取り除くことの出来ないものならば…
臨也とは、二度と会わない。会えない。会ってはいけない。
…と、俺が真剣に今後について考えていると言うのに、隣の男ときたら「ねぇ、シズちゃんシズちゃん馬鹿は難しいこと考えてもどうせ無駄なんだから、考えない方がエコだよエコ。脳細胞の。それに本能で感じれば真実は見えてくるってもんさ。主には野生のね」などと言いやがるから、いつもの調子でつい怒鳴ってしまった。

「人が真剣にお前のこと思ってんのに、なにがエコだ!ちったぁ黙れよ!」

「嫌だ。黙んない」

なにおぅ!とムキになろうとしたところでハタと気付く。おかしい。

「なんでお前喋ってんだ?」

「喋れるからだよ」

「……どういうこった!!」

「シズちゃんの言葉の効力なんて、初日だけだったんだよ」

「あぁ!?」

「どういう経緯でそんな力手に入れたのかと思ったけど、無自覚だったんだね。正直過ぎたことはどうでもいいよ。むしろよかったね。これ以上人間離れしなくて」

そう言って笑う臨也。どうでも…いい、か?うん。まぁ、たしかにどうでもいいかも知れないと思わせる程度にはその笑顔は可愛かった。いや、でもどうでもよくないこともあるぞ。

「なんでお前早く言わねぇんだよ。早く言えば俺だって、悩んだり…。大体お前も嫌だっただろう。俺の言う通りに動くなんざ屈辱以外の…ん」

疑問を最後まで口にすることは出来なかった。異常に近い距離に臨也の顔がある。しばらくして先程まで合わさっていた部分が触れるか触れないかの微妙な距離を取って、臨也は囁くように小さな小さな声量で言った。

「屈辱以外の俺の気持ち…わかった?」





押し倒した臨也は先程までの挑発的な姿が嘘のように顔を背け、俺の行動を視界に入れないようにしている。そんな姿に増す一方の気持ちを必死に抑え、シャツの中に手を入れ、腹から胸に向けてゆっくりと手を這わせると、呼応するようにびくびくと体を跳ねさせては俺の目を楽しませた。しかし、一番楽しませてくれるであろう表情が見えないことは些か不満だ。

「おい、顔見せろ」

無理矢理顔を見ようと顎を取るが、臨也はがんとしてこちらを見ようとしない。

「やだ。絶対、やだ」

微かな抵抗とはいい難い強固な臨也の態度に普段なら怒りが沸くところだが、今日は…嬉しい。満たされる。
胸の突起を指の腹を使って緩く擦る。喘ぎ声こそ漏れないが、明らかに息があがり始めていて、感じているのか?と問えばやけくそのような声でうるさい!と返ってきた。生意気な口調を塞ぐ意思を込めて、指の間のものを多少力を込めて捻る。

「ぁっ!」

臨也の口から初めて漏れた甘い声に一気に興奮したことを自覚し、シャツを乱暴に脱がせる。続いて自身の上着も床に落とし、互いに裸になった上体を密着させるように強く抱き込めば、臨也の体も俺の体も同じくらい熱を持っていることが容易に知れた。

「臨也…」

耳元に唇を寄せ、名前を呼ぶ。再び跳ねた体を意識しつつも早急に下半身に手を伸ばした。ズボン越しでもわかる程度には臨也のものも興奮していて、既に我慢を手放した俺は二人分の下着を取り去り、互いのものを触れ合わせ擦り付けるように腰を動かした。カリの部分が擦れる度にとてつもない快感が背筋を伝う。

「んぁ!…あっ、ん、ぁあ…」

もう誤魔化すことの出来ない喘ぎは、俺の興奮を煽る材料にしかならない。臨也が喘ぐ。俺が興奮する。激しくなる行為。更に喘ぐ。一定の法則を持ってサイクルは回り、結果室内には濡れた音と乱れた吐息だけが響く。まるで獣のようだ。人間から離れたものに例えられることは嫌いだが、今この瞬間は獣でもバケモノでも構いやしない。臨也を抱けるなら俺はバケモノでも構わない。

「はっ…んん…もっ!だめっ!」

限界を訴える臨也の声に俺も一気に射精感が高まった。腰を動かしながら局部を握りこみ一緒に扱く。二つの刺激に頭がはじけそうになる。

「そんな!んっ!ん、ぁん、だっめ!あ、たま…あたま、とけちゃっ!」

「いざ、や…っ!」

臨也の名前を呼び、果てた。程なくして臨也のものも俺の手を濡らし、互いに上がった息を整えようとしばらくそのまま大きな呼吸を繰り返していた。
しかし、俺はと言えばその絶え絶えとした息の中でもずっと臨也に対する気持ちを吐露し続けていた。

「臨也…好きだ…好き、だ…臨也…」

無意識とは本当に恐いものだ。俺は余程臨也が好きらしい。
ふと、何かが頬に触れた。俯いていた視線を上げれば、臨也の手の平が俺の頬に添えられていて、そのまま顔を見ると荒い息の中苦しそうなものからゆっくりとその表情を微笑みに変え…

「俺は、シズちゃんが好きだよ…。…信じて…」

あぁ…わかってるよ…。もう、俺の言葉に強制力はないのだ。これは臨也の…本心なのだ。
これまでのすれ違いはゆっくりと埋めればいい。大丈夫だ。

この夜は、とてもとても長いのだから。






*大変お待たせして申し訳ありません!
頂いたコメントからシリアスっぽくしようと思っていたのに、前半のギャグ要素の強さがひどくて…。でもなにより…途中までですみません!リテイクはお気軽にお申し付けください!
しぃなさま!企画ご参加誠にありがとうございました!


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