「ウィルりん眠そうだね〜」

「ん……、」

 ロベルト王子がニコニコ言うけど、ウィルは今にも眠りそうで反応が無い。
 多分相当眠いんだと思う。起きてるだけでも褒めて欲しい状態だ。

「グレたん、休憩って何時まで?」

「後10分程です」

 とある昼下がり、会議が終わって休憩中。6ヵ国王子の皆さんと談笑している最中だ。
 でも今、突然私の肩が重くなったから隣を見ると、眠るウィルの寝顔に私は笑みを零してしまう。
 確かに今は休憩中だけど、流石に自由すぎる。

「ウィル、起きて。皆さん見てるから」

「……ん」

「ウィル?」

 そっと顔を覗き込むと、寝起きのせいか青色の瞳は揺らいで何処を見ているか解らない。
 どこか妖しく揺れる瞳にドキッとしていると、ウィルは私の手を掴んで自分の方へ引き寄せた。
 一気にざわつく王子の皆さんの声に私は焦るけど、次の瞬間私は頭が真っ白になり意識の全てをウィルに持って行かれる。

「むぅっ!? ちょ、 うぃっ……!」

 ああ、周りの音が遠くに聞こえる。私の全神経はもう真近くのウィルの顔っていうか、唇の感覚にっていうか。
 兎に角もうウィルに全部持って行かれてるって事だ。
 つまり簡単に説明するとみんなの前でキスされて周りの王子の皆さんの視線に恥じらう余裕もない。


っていう小話考えております。
これは近々っていうか次に続きます。
続きは書けてますけど、見直せておりません(・∀・)☆

「うぃっ、う!!」

 それでもちょいちょい聞こえるジョシュア王子の大きな声に焦ってウィルから逃れようとするのに、寝惚けたウィルは更に私を引き寄せてキスを熱っぽくする。
 唇を啄み、舌が割り込んで来て口内を掻き回す。逃げようにも腰を掴まれ、離れられない。
 周りの視線を痛いほど感じるのに、未だに寝惚けたウィルはキスを止めない。

「んんー、ッ……うぃ、ッ、もぉ……ッ!」

 体から力が抜けて、理性がどこか飛んで行ってしまう。
 不味い。とても不味い。流石にもうウィルを止めないとって思ってるけど、思ってはいるのに!
 いい加減に恥ずかしさが戻ってきて焦るのに、ウィルの引き寄せる力は結構強い。

「もぉっ! ウィル! んぷっ!?」

 ああ、これがキスで黙らせるってやつ……でもこの状況下ではやめてほしい。いつもなら従順な私が抵抗してるから気に食わないのか結構思いっきり本気のキスをしてる。
 いやまってちょっと、!しかもなんか腰に回ってる手が変な動き……って言ってる傍から服の中に手が侵入し始めた。
 背中にゆっくりと手を這わせて、ブラにまで手を伸ばして……。

「ひぃっ!? ちょぉおぉぉおっ! それ以上はだめぇえええええっ!!」

「ウィルりーん!! 今はダメだと思うよー!!」

「こんな場所で何してんだお前らァっ!!」

 流石にもう限界の私は奇声を上げる。だってもう無理。絶対無理。
 そして傍に居て呆気にとられてたロベルト王子も不味いと思ったのかウィルの覚醒を促しにかかってくれた。
 しかもキース王子に至ってはウィル王子の頭に肘を振り下ろしてる。ちょっと!手加減してくれてますよねそれ?っていうか、ら!?語尾に、らってあるけど私も!?

「ん……、? なんでロベルト王子とキース王子が……」

「それはね、ここがノーブルミッシェル城の談話室でね、休憩中だからだよ」

「もう後5分もしない内にまた会議ですけどね……っていうか、どんだけ熟睡してたんですか?」

 漸く覚醒したウィルがぼんやりしてるとロベルト王子がとても解りやすく説明してくれる。
 そしてウィルの質問にはグレン王子が答えてくれて……後半のウィルへの質問は私も同感だ。どこでも爆睡出来るのはウィルの特性だと思う。

「……とりあえず、おはよう」

 おはようじゃないと思うの。ごめんなさいだと思います。状況を飲み込んでもウィルは軽く欠伸をしてまだ眠そうにしてる。
 で、漸くジョシュア様が復旧したらしく、顔を赤くしながら抗議を始める。うん、しっかりと怒ってあげて欲しい。

「おはようでは無いだろう!! このような場で何を盛っているんだ貴様!!」

「ん……? ああ、起きたら彼女の可愛い顔があったから、つい……」

「つい、であのような暴挙に出るな! 先ずは周りを見ろ!!」

「さっきまでの夢が幸せすぎて、その続きなのかなと……」

「この短時間でどんな夢を見てたんだ!」

 ジョシュア王子に言われて先ず、ウィルが私の顔を見る。
 そしてにっこりと笑いかけて来て、またジョシュア王子に向き直った。嫌な予感しかしない。

「……話していいの? 昨夜の夢なんだけど……彼女が珍しく積極て」

「やめてくださいぃいぃぃいぃぃぃっ!!!!! 会議!! そろそろ会議室に移動しないと!!」

「残念。じゃあ惚気はまた今度に……、」

「今度なんてありません!!」

 それからしばらく、ウィルが余計な事を言わないように私は目を光らせていたんだけど。
 ウィルが隙を見てこっそりと私に耳打ちした。

「大丈夫、君の可愛い姿や様子を他の男と共有するつもりはないから」

 全く安心できない約束をされて私はまたその場で硬直する。どう反応すれば正解だったのか全く分からない。
 でも会議が終わって帰り道、ロベルト王子やキース王子に変な事を言われた。

「おい、庶民。あんな風に寝惚けない様に夜は程々にしてやれよ」

「でもウィルりんってば幸せだよねぇ〜。新妻にそんなに求めて貰って……」

 ウィルがまた変な事を言った事は確かなので、エドワード王子が必死に止める中私はウィルにお説教を開始する。
 会議の後はいつも通りみんなで会食だったんだけど……その時当然の流れで色々と恥ずかしい思いをさせられたので、その夜はオアズケ決定したのは言うまでもなく。


っという小話……じゃなくてもいい感じじゃね?
これ続いちゃうと……どうすればいいかよくわかんないし(・∀・)

まぁいいやぁー!まったねー!