「ウィル……。私達少し距離を置きましょう。物理的な意味で」
「いやだ」
「でも今世間は激暑ともいわれる程暑い訳でして……」
「だめ」
「いやでもウィルも暑いって今思ってますよね?」
「暑い……かな?」
「かなじゃなく暑いでしょう!」
「……………暑い」
「ここは私を手放して涼しく、」
「いやだ」

 以下エンドレスでウィルと私の攻防は続く。
 いや私だってウィルの側にはいたいけど流石にもう暑くてかなわない。
 もう夕べから仲良くひっついてた訳で汗とか汗とか汗が気になる。
 シャワーを浴びたいと言えば嬉々としてついてくるだろうからそれも口に出せずになんとかウィルとの距離を確保したいけど……無理だと諦めるまでそう時間はかからなかった。