4月30日 [18]
開始の合図とほぼ同時に
「「ステルス」」
2人はステルスを発動した
ここまでは教えてもらった通りだ
この後はどうくるか…
とりあえず今は最善策を打っておく
「氷を司りし精霊、フェンリルよ
契約に基づき、我に力を…!」
そのとき、背後に気配を感じた
まだ、ステルスが解けてないのは観戦している生徒や審判の教師の様子を見ればわかる
何故?
振り返ると暗黒のオーラを纏った小さな球…ダグネスが迫ってきていた
「アイス!」
それに向かってとっさにアイスを打ち出した
精霊の力で増幅されたアイスは私に向かってくるダグネスを跳ね返して、そのまま直進する
思考に少し余裕ができ、辺りを見渡すとあらゆるところにダグネスが飛びかっていた
だが、肝心の黒子本人は見当たらない
気付けば私のステルスは解けていた
『ドンッ…』
背中に強い衝撃が走った
あぁ、やられたんだ
少し遅れて思考が追いつき、事態を把握する
親にどうやって言い訳しようか?
どうしよう
親から逃げたり出来ないかなぁ?
そのまま私は意識を手放した
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