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あなたが好きなあたしはどこにいったのかしら
戦いに勝ったあなたをもう宿敵とは言えないの
ショットガンで揺らぐ身体を玩んで欲しいの
命は壊れない、壊れるとしたらそれはお前自身が壊れているということだ
君を抉る腕はない

死亡を嘆願するお前は間違っているはずないが、わたしは魄を欲することを薦めよう
嫉妬に立てる壁がなくなればわたしを護る風も消えるのね
現実を知らない大人たちはミカエルにより現の境地の迷子へ変態していたという
醜いぼくはキミの中に入って儚いセンセーショナルを玩んだ
君が一日中わたしを想っているならば、わたしは君のことで一生涯悩み続けるだろう
注ぎすぎた愛が消滅を呼ぶ前に
あの子のオシマイはすぐそこで
リセットの効かない恋患い

通り過ぎた春は貴方の胸を掠めましたか
頬骨に引っ掛かる告白が齦から外に出ることはなかった
瞼の裏に小さいシアワセが写り込む
私が掴んだらあなたは離すのですか
現実という物語の裏にあるもう一つの未知

消えない日溜まりに愛を嘆く少女
押し殺した誘惑はショートケーキさえ苦く感じた
泣いて笑って私を満たすものはすべてのキミになった
一昔前は鰭と後尾へ変態したらしい
泣き言を綴る前に満開の花束を授けようか
壊して潰した僕を下さい
指を這わせた濃密時間の解脱
囚われない寂しがり屋と終わらない心音
尻尾の下の嘘つき屋さん
君が残した僕は消えちゃった
あの橋を越えたら君がいて
ころころ曲がるあの子のお臍
十字を斬った天使の初夜
僕の片方が宇宙から飛び出してしまう
君の毛玉で絡め取って欲しいの

地獄の門番は善意など持ち合わせぬらしい
己を掬う神の膝元には最早霊魂など枯木に巣食う害虫でさえない
短すぎた両手は何時だって大切なものばかり溢してしまう
誉れ高き貴方の為なれば実さえ花と変えようぞ
春の嵐でさえ私を止めるなどできぬというのに
ダイキライと謂って消えてしまいたかったの
目玉ごと愛して
君の小さな羽が僕の鳥籠に届くまで
僕に笑った首が君を抱くの



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