PM18:24(西東+南美希)

※本編後西東と南美希



「うわ、すっごいニラとニンニクとキムチの匂い、大丈夫かしらこれ、部屋ににおいが」
「大丈夫よ隼人の部屋だし」
「ものすごい赤だね。これは本当に食べ物なのかい」
「おまえに味どうこういわれたくねーなー。見た目ほど辛くはないはずだ…たぶん…」

「あー、ほんとだわおいしい! 辛いっていうかなにかしら、ダシが」
「おおっ、美希わかるか? アサリとコチュジャンがだな、」
「…辛い… おいしいけど辛い…」
「せつな、一応砂糖もってきたんだけど使うかい」
「なんで上白糖1kg携帯して人んち来るんだよ、おい美希こいつどうにかしろよ」
「わたしも頑張ってはいるんだけど…」
「うう…水とってくる…」
「座っとけせつな、氷水もってくるから。 あとごまだれが確かあったなー(キッチンへ向かう)」
「…ありがと」
「いいカレシねえ」
「……まあね」
「もう、瞬、肉ばっかり食べないの、野菜もおいしいわよ?」
「僕はもう管理されない自由な人生を歩むことにしたんだ」
「ひとんちだってのにあんた自由にもほどがあるんじゃないの」
「そういえばせつな、ききたいんだけど」
「水持ってきたぞー、あとごまだれな」
「ありがと隼人」
「あれ、肉がねえ!?」
「ごめんなさい隼人さんほんとこいつが」
「いいっていいって、客なんだし。鶏肉追加だしてくるなー」
「隼人、そろそろ僕のもってきたビールも冷えてると思うんだ」
「持ってこいってか」
「隼人さんごめんなさいごめんなさい」
「うーむ…女子中学生二人の前で飲酒ってのもなんつーか…」
「なにをいっているんだい今更、僕らふたりとも飲酒どころか中学生相手に××(自主規制)だってしてるじゃなi」
「プリキュアエスポワールシャワー!(美希、近くにあったじゃらんで後頭部をひっぱたく)」
「わたしなら気にしないわよ隼人、もってきてよ(少し顔が赤い)」
「あー、そうか?(同じく赤い)」



「…あんまりおいしくないわね」
「そうねえ。缶ビールだからかしら?生だとまたちがうのかしら」
「あー…じょしちゅうがくせいにいんしゅさせちまった…俺は悪い大人だ」
「おおげさねえ、缶一本くらいで」
「そうだよ隼人、だって僕らそれどころか」
「瞬、次は本気でいくわよ」
「ちっ」
「そうだ瞬、聞きたいことって? さっきわたしに言いかけてたやつ」
「ああ…うん、せつな、今日はここに泊まるんだろうけど。桃園のご両親にはなんていってあるんだい」
「美希の家に泊まることになってるわ」
「ちなみにいうとラブにもそう言ってあるのよ、あのこ嘘つけないから。口は堅いだろうけどポーカーフェイスが徹底的にできないもの、泊まりの話題をおばさんにふられたら、きっと隼人さんの話をはじめるわ」
「想像つくなー」
「でもどして? なんかそういうこと気にするのって瞬らしくないっていうか」
「せつな…いや、隼人。あちらのご両親にはいつまで隠してるつもりなんだい」
「……」
「……」
「瞬、そういうことは二人の問題よ」
「答えろ、隼人」
「…はやと…」
「俺はいつ話したっていいと思ってる。どのみち結婚するつもりだから明日だって三年後だって同じことだ」
「へえ」
「ただ、こいつが中学生やれるのは今だけだしな。だからまだいわねー」
「ふうん。一生のスパンなら、確かにいつ言うかは些細なことだね。ならいいよ、許す」
「おう」
「許すって瞬、あなたねー… …もう。 あら…せつな、」
「……」
「泣いてるの?」
「…ないてない(顔を隠すように隼人の背中にまわりこんでしがみつく)」
「うお、せつな、俺のトレーナーが」
「……もー、ばか。ほんとばか。なにそれ、ぜんぜんきいてない」
「あ?」
「だって隼人ってばバイト先でもそのへん歩いててもおねーさんたちの視線集めまくりだし、わたしがとなりにいたってぜんぜんそういうのへらないし、てゆかおねーさんたちはわたしの制服みて安心したみたいな顔するの、ああこどもだ、気にすることないって、わたしがおとなだったらくっついて腕組んで歩けばみんなはやとはわたしのものだって一目でわかるはずなのに」
「せつな、もしかして酔ってるのか」
「はやともこどもよりおとなのほうがよくなるのかなーこっちになじめばなじむほどそうなるのかなーとか…思わないことないわけないし、でもあなたはかわらずわたしのことすきだっていってくれるし、だけどおかあさんたちには絶対ばれないようにしようっていうし、それやっぱり先のことはわかんないからかなって…」
「せつな」
「そんな、いつはなしてもいいとか…けっこんとか、そんなのぜんぜんきいてない…」
「そうか。自分の中で当たり前すぎて言ってなかったかもな」
「………」
「なあ、俺だって思うぞ、お前が俺がいいって言うのはまわりに俺しかいなかったからじゃないかとか。制服で群れてるお前ら遠目に見たことあるけど、同年代で中学生らしい恋愛するのがせつなのためなんじゃないかとか、いずれはもっといい男がお前の人生に現れるはずだろうとか」
「…………」
「でも考えるのはやめたんだ、どんな人生でどんなやつが現れたって世界で一番せつなを幸せにできるのは俺だ、パラレルワールド全部集めたって俺だけだ、だからせつな、(振り返る)」
「……………………ぐー」
「ええー…?」

「隼人さんせつな寝てるわ、マジ寝だわ」
「至近距離でこれを聞かされた僕らはどうしたらいいんだろうね」
「帰りましょうか、とりあえず」
「そうだね。ごちそうさま隼人、いろんな意味で」





-------------
南だって東の保護者


2010/01/23


戻る



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -