坂田妹の日常

―ピピピピピ、



『―…ふぁっ、』




現在、朝8:00
今日は特にすることも予定もないので私から見る日常をお伝えしたいと思います。

…え?テンション低いって?
そりゃそうです。私は朝は低血圧なんですから。



なんて考えながら部屋を出て洗面所へ立った
顔を洗って、歯磨きをしていたら洗面所がガチャっ、と開いた

そこにはまだねぼけ半分の銀兄ちゃんが居た




『おはよう』


銀「……ん、」




銀兄ちゃんは私の頭をぐしゃぐしゃと撫で回した。そして私が終わるのを待っているのか私に背中を預けて力無く立った




『…あれ?今日なんかあんの?』


銀「……特には。」


『…ふーん』




じゃあまだ寝てれば良いのに、なんて考えながら私は歯磨きをしまい銀兄ちゃんを見た




銀「…だからたまには藍那と遊ぼうかと」


『は?………』




ギュッと抱き着く銀兄ちゃん
当然私は素晴らしい回し蹴りをお見舞いした




   ***




『…あ、トシ君』


土「よ、何してんだ」




あれから、家に住む変態坂田兄貴を気絶させ、街へ繰り出した
そこでアイス(ガリガリ君)を食べながら立っているトシ君を見つけた




『変態兄貴から逃げてきて暇だから街をブラブラ?』


土「疑問形?」




じゃあ逆にトシ君は何してんのさ、と聞けばトシ君は「ん」と店内を見た

そこには




『……総悟?』


土「値切り中。」




総悟は男店員にガリガリ君を値切っていた
…アレ?ガリガリ君て安くない?




『…私も食べたい、って言ったら買ってくれるかな?』


土「全力で買ってくれるだろうな」




そんな事を言いながらトシ君と店内へ入った




『総悟』


沖「お、藍那じゃねぇですかィ」


『私もガリガリ君食べたいなー』


沖「…了解、」




総悟はニヤリと笑った後店員さんにまた値切りを始めた
多分もう一個付けれ、的な事を言っているんだと思う









『あっりがとー。うまうま』




総悟がタダで買い占めたガリガリ君を食べながら三人で街をブラブラ




『…あ、総悟とトシ君はなんか用事でもあったの?』


土「部活」


沖「俺は補習でさァ」




へぇ、なんて言いながらふと、前を見た
するとそこには妙ちゃんと近藤くん(と言う名の死体)が居た

トシ君に「大丈夫なの?」と聞けばトシ君は真っ青な顔をして走って行った
総悟はなんか笑ってたなぁ




『…アイスあるし、どっか行こ』




私はその光景を横目にその場を後にした




   ***





『うおっ、当たった!!』




キャアー!なんて当たり棒を空にかざしていたら
突然視界が遮られ私の手から棒が取られた




「何してんだこんなトコで」


『…この声と匂いと手つきは晋兄ちゃんだな?!』




手つきってエロ、なんて声と共に視界が明るくなった
後ろを振り向けば当たり棒を持っている私服の晋兄ちゃんが居た




『何してんの?ナンパ?』


高「逆逆。」




ナンパ待ち?なんて言えばスパンと頭を叩かれた




高「友達ん家帰り。銀時は?」


『銀兄ちゃんは家で伸びてる。朝からセクハラしてきたから』


高「…白昼なら大丈夫?」


『何を言い出すかと思えば。…セクハラしたらその頭ぶっ潰すよ』




嘘だよ、と私の頭を撫でる晋兄ちゃん
それから当たり棒で晋兄ちゃんがガリガリ君を買った(私の当たり棒なのに…)




『今晩晋兄ちゃんのオムライス食べたいなあ』


高「は?めんどくさ」


『だって、銀兄ちゃんのオムライスしょっぱいんだもん。』




作るの面倒だし。なんて空を仰げばぽかんと叩かれた。




高「はい、ラスト一口」


『え、あーん』




晋兄ちゃんの最後の一口のガリガリ君をパクリと頬張った
ひんやりとしたアイスが口の中で溶けて行った




高「しゃーねぇ、今晩作ってやるか」


『え、ホント?やった、』




晋兄ちゃんを見上げたらまたぽかんと叩かれた
けど気分は良いから許してやるか





   ***




『あっれ、トシ君に総悟』


沖「あ、藍那。やっと見つけた」


土「高杉も居るじゃねぇか」




帰宅路。
晋兄ちゃんと帰っていたら前方にトシ君と総悟が居た




『私を?なんで?』


「電話しても出ねぇからだろ」


ぎゃあっ!!!!




突如後ろから首に腕が巻き付いた
びっくりして振り向けばそこには銀兄ちゃんが居た




『銀兄ちゃん。復活したの?』


銀「そらするわ!!…つーか高杉と何してたわけ?」


…人生相談?


高「んな事した覚えねーよ




私は銀兄ちゃんに巻き付かれながら晋兄ちゃんにデコピンを食らった
…今日晋兄ちゃんに喰らう率高くない?


ふと、空を見上げればすでに夕暮れだった




『……じゃ、帰ろっか』


銀「…晩飯は?」


高「俺のオムライス」


沖「俺も行こー」


銀「はあ?!!くんな!!」


土「良いだろ?藍那」


『うん、皆でご飯食べよ!』


銀「……はぁ、全く」





そして私たちは夕暮れの中皆でスーパーへ向かったのでした。








坂田妹の日常

(やだ!!お肉安い!!銀兄ちゃん買い溜めしとこ!)
(おめー被災地の事考えろー)
(いいじゃねぇですかィ。俺達の日常が被災地みたいなモンだし)
(いやいやいやいや、)
(…確かに)
(高杉も否定しろ!!)
(よし藍那買ってよし)
(やったーっ)
(いやいやいやいやいやいや!!)







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