年上ってゆー欠点



『…』




しまった!と買物袋を掲げながら空を見上げる
晩御飯の材料を買い、スーパーから出れば
さっきまで晴れていたのに
絶賛土砂降り中




『…傘、有るわけないよ』




まさか、この土砂降りの中を走って帰れとでも?
わたしにはムリ。

かと言って、買うほどでもない




『…ど、どおしよう…?』




入り口付近でうなだれていたら
いきなり
後ろから





――カクンッ





『ぬあぁあっ?!!!』





膝カックンされた
膝をつき後ろを振り向いたら
そこにはトシくんがいた




『トシくん!!!』


「よ。何してんだ?」




普段着でしかも買い物帰りっぽく袋をぶら下げていた
しかも




『(傘、有りだ。)』




じぃっ、とトシくんを見ていたら
トシくんは苦笑いして傘を開いた




土「入ってく?」


『喜んで!!』




私は勢いよくトシくんに抱き着いた
トシくんは「濡れるって」と傘を頑張って持ってた




『今日総悟はいないの?』


土「今日アイツ、先生に取っ捕まってたから先帰ってきた」


『先生…補習とか?バカだなあ総悟』




ケラケラと笑えば
トシくんが口を開いた




土「お前、袋重そうだな」


『へ?あぁまぁ…そこそこ』




今日は晋助兄ちゃんも一緒だから
すっごい量で
ちょっと重いー、なんて笑えば




土「はい」


『え?…』




トシくんの軽めの荷物を持たされた
と思ったら
私の重い荷物をトシくんが持ってくれた


…あ、キュンときた




『あ、ありがと』


土「ん?お前もアイツの妹とは言え、女の子だからな」




…ヤバい、キュンキュンきた




『…トシくんってさぁ、』


土「ん?」


カッコイイね。


土「カッ、?!!///」




トシくんの顔が真っ赤になっていく
それにもキュンキュンしまくる私
私はトシくんにニマッと笑った




『同い年だったら、きっと惚れてたかも』









年上ってゆー欠点

((…俺が年上じゃなかったらなぁ))
(トシくん?)
(ん、おお…。)


年下藍那に振り回されるトシくんでした。(^O^)



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