倒錯 白石がノリノリで女装してます。 ------- 「千歳くんのへんたーい」 俺の股間をじわりと撫でながら白石が言った。 俺の足に跨って座り、頬を上気させて微笑む様子はとても艶っぽい。 「白石のほうがやらしか」 白石の体を軽く引き寄せてやって、すっかり固くなったものを白石の足の間に押し付けると、白石はいやらしく笑って体を震わせた。 俺のことを変態だとか言っているけれど白石のほうがよっぽど変態だと思う。 そもそもこんな格好をして、こんなことをしている時点で、よっぽど。 「なんで」 「こんな格好して興奮しとっとやろ?」 白石の細い足をゆっくりと撫でる。 上へ上へとじわじわ手を滑らせていくと、ひらひらとした薄い布の感触。 それを軽く捲ってやって白石の下着へと手を伸ばす。 「やって、千歳がやれって言ったから」 胸のリボンを軽く摘んで、白石は頬を染めて笑った。 去年の四天宝寺中学校の文化祭(ここでは木下藤吉郎祭と言うらしいが)で、テニス部は女装喫茶をやったらしい。 その話を白石から聞いたとき、俺は心の底から後悔した。 別にもっと昔から一緒にいたかっただの、幼馴染になりたかっただのと思ったことなどはないのだが、このときばかりは何故自分は最初からこの学校にいなかったのかと本当に思った。 テニス部で女装喫茶をした。それはイコール白石も、ということだ。 白石の女装。響きだけでも興奮するそれ。 そして、写真を見せてもらって更に後悔した。 他のみんなには悪いが、俺の目には白石しか映らなかった。 女子制服を着た白石、ナース服に身を包んだ白石、ひらひらのメイド服で微笑む白石。 これは本当に女装なのか、もしかしたら白石は本当は女の子なのではないか、と思うほどの違和感のなさだった。 実際に見たら身長だの何だのの少しの違和感はあるのかも知れないが、写真だと本当にそう見えたのだ。 これをみんなは見ていて俺だけが見ていないなんて。 床に突っ伏して呻いてしまいたいような心地になった。 俺も見たい。というか俺は白石の恋人なのだから俺が一番見る権利があるのではなかろうか。きっとそうだ。 この服はまだ持っているのかと聞いてみると、また何かで使うかもしれないと思って女子制服だけはタンスの奥にしまってあるとのことだった。 そうとなったら話は早い。 だめもとで白石に着てくれるよう頼んでみると、意外にも白石はあっさりとOKをくれた。 タンスの奥から引っ張り出してきて、丁寧にアイロンまでかけて俺の家まで持ってきたのだった。 先に言っておくと、俺は別にそういう趣味があるわけではない。と思う。 ただ、みんなが見ていたというのに自分が見れなかったというのが悔しかっただけだ。 「ほんにやらしか」 もともとが綺麗な顔、華奢な体をしている為か、やはり白石は完璧にその制服を着こなしていた。 やたらサイズがぴったりなのを疑問に思って聞いて見ると、これは男子用の女子制服らしい。 女子用の制服なのに、男子用のサイズまであるというあたりがさすが四天宝寺だ。 さすがに男子用と言うだけあって、サイズはちゃんと大きめに作られているらしい。 自分ほどではないが、そこそこ長身の白石にもゆったりとしたサイズになっている。 それでもやはり、ミニのスカートだ。 いつもは見えない(と言ってもセックスするときなどはいつも見ているが)、太ももの白いあたりがちらちらと見えて非常にいやらしい。 中に見える下着は男物のボクサーパンツだけれどまあそれは仕方がない。 そもそも下着など脱がしてしまえば問題などないのだ。 下着に掛けていた手をそのままぐいと引き下ろす。 足を上げさせてゆっくりとそれを足から抜き取った。 「ただの制服に興奮してる千歳のほうがよっぽどやらしい」 「白石が着とるから、やらしかよ」 言ってやると満足そうに笑った。 白石を膝に跨らせたまま、細い体を抱き寄せて胸に顔をうずめる。 そのまま唇を寄せて制服越しに固くなった乳首に吸い付いた。 唾液をたっぷりと染み込ませてやって、服の上からでも分かるそこを執拗に舌で刺激してやる。 「ふ、ああ、ん」 白石の喉がひくひくと揺れて甘い声を紡ぎだす。 胸から唇を離してやると、じっとりと濡れたそこは淡い色を透かしていた。 引き寄せられるように手を伸ばして、摘んだり押しつぶしたりして愛撫する。 いやいやと首を振りながらも、気持ちよさそうな声で喘ぐのが可愛らしくて仕方ない。 胸だけでこんなに感じて喘いでいる様子を見ていると、本当に白石が女の子のように見えてくる。 「やーらしか」 開いた手で白石の股間をスカートの上からやわやわと刺激する。 白石のものはすっかり大きく固くなっていて、先走りのものがスカートに薄く染みをつくった。 こうやって触っているから白石が俺と同じ男だということを忘れないでいられると思う。 「ん、ん…、なあ、も…」 焦れたように白石が俺の大きくなったものを掴む。と言ってもそれは握りつぶすような力ではなく、熱を煽るような緩い力だ。 堪らなくなって白石を引き寄せて唇を塞ぐ。 唇を舐めて舌を吸って、欲望のままに口付けをする。 と、下のほうでカチャカチャと音がする。白石が俺のズボンの前を寛げているらしい。 焦っているからか見えないからか、上手く外せないのが可愛らしい。そしていやらしい。 白石の手を奪って、自分でそこを開けてやる。 すっかり勃ちあがってしまった俺自身を取り出して、その細い手に握らせてやると指先で舐るように撫でた。 舌を絡ませながら口を離してやると、すっかり欲情しきった目と目があった。 まるでごちそうを目の前に並べられた人のよう。もう食べていいのか、まだなのかと待つ目。 やっぱりいやらしいのは俺より白石のほうだ。 「も、はよ、入れて…」 ああどうしてこんなに俺の理性をぼろぼろにするようなことばかり言うのかと思う。 出来るだけこの自分よりか弱く小さな体を壊さないように、と俺は思っているのに。 それをさせないのは白石自身だ。 きちんと慣らすのもじれったくて、適当にローションを塗りたくったそこに荒々しく自分のいきり立ったものを押し当てて貫いた。 がくがくと白石の体が震え、少し痛々しくも感じる声が狭い部屋に響く。 白石も我慢弱いけれど、俺も大概だ。 「あ、ああっ、ちとせ、っちとせぇ」 快感と痛みの混じった声で喘ぎながら必死にしがみついてくる。 俺も白石の体をしっかりと抱えなおして更に奥へ奥へと穿つ。 スカートの中に隠れた結合部がぐちゅぐちゅと音を立てる。耳まで犯されそうだ。 目の前の白い首を舐めてやると白石の中がぎゅうと俺の欲望を締め付ける。ああたまらない。 「はあっ、しらいし、」 もっと大きな快感を求めて、敷きっぱなしのせんべい布団の上へ荒々しく押し倒す。 捲くりあがったスカートから白石の勃起したものが覗いて、そのアンバランスさがいやらしい。 その先端を軽くぐりぐりといじってやると白石は呆気なく吐精した。 快楽に満ちた声が小さく響いて、俺の手は白く汚れる。 ぺろりとそれを見せ付けるように舐めてやると、白石の目がうっとりと細められた。 ああ白石の仕草はどうしてこんなに俺の本能を刺激するのだろう。 自分の欲望の塊にどんどん熱が篭ってしまう。今すぐにでも吐き出してやりたい。 「あ、ん、ちとせ、でかなった」 「蔵が悪かよ」 腰を引き寄せて更に体を密着させ白石の中を強く抉ってやる。 達したばかりの体は更に敏感なようで、少し動くたびに白石の体はびくびくと震えた。 「あっ、ちとせぇ、…頭おかしくなるっ」 目の際にうっすらと涙を浮かべて白石が言う。 でもやめろとは白石は言わないから、律動は止めない。 白石の頭の上に腕をついて、覆いかぶさり涙を舐めとってやる。 「は…、今更ばい」 そうだおかしいのは今更なのだ。 男なのに男を愛して、なのにこんな女のような格好をさせて、俺たちはそもそも色々おかしいことをしているのだ。 でもそれに興奮してしまうのだから仕方ない。お互いに。 「ちとせ、あっ、あああ」 白石の顔が快感で歪む。 先ほど射精したばかりのそこももう勃ちあがっていて、限界を訴えるように震えていた。 「イく、もっ、あっ」 「よかよ…ほら」 「あ、ちとせ、も…」 白石が俺の体を掴んで引き寄せる。 故意かそれとも無意識なのかは知らないが、中もぎゅうと締め付けられて下半身が熱を吐き出したいと疼く。 もう俺も限界まできている。 中に出したい。白石の綺麗な体を俺の精液で汚してやりたい。俺のものを残してやりたい。 男だから妊娠なんてしないのだろうけど、でも受精するくらいまでいっぱいにしてやりたい。いやこの姿なら妊娠もありえるかも。 とにかく白石の中を自分の精液でいっぱいにしてやりたい。 そんなことを考える俺はやっぱりおかしい。でも。 「あ、ちとせ…中、どろどろにして、ぇ…」 それを望む白石も俺と同じくやっぱりおかしいのだ。ああ。 |