Marionette 1.1


何がしたくて、千歳は俺の体が欲しいって言ったんだろう。
小さく寝息をたてる千歳の横で、俺はぼんやりと考えた。

変な時間に目が覚めてしまったなあと思う。
薄明かりの中もそもそと手を伸ばして携帯を手に取る。今ちょうど4時くらい。
散々犯されて、いつの間にか気を失っていたみたいだ。汗でなんだか痒い気がするし、体のあちこちが痛いし、特にお尻の穴がじくじくする。幸い血は出てないみたいだけど、すごく痛い。
あと、おなかの中がなんだか気持ち悪い。そういえば千歳、俺の中に出したっけ。
こういうのって処理した方がいいのかなあと思ったけど、仕方もよく分からないし、面倒だし、まあいっか、と俺は寝返りを打った。

動くことも、というか起きることすら出来ないからとりあえずまた寝ようと思って、目を瞑る。
そういえば何で千歳は俺の体が欲しいって言ったんだろう。
千歳はもてそうだから、女の子なんていっぱい寄ってきそうなのに。
ほもだから相手見つかりにくいのかなあと思ったらほもじゃないって言うし、よく分からない。
やっぱり顔とか体が気に入ったんだろうか。よく綺麗だと褒められるし。
でも綺麗な子が好きなんだったらそれこそ女の子とセックスすればいいのに。男の方が楽だからなのかなやっぱり。

まあどうでもいいか。
分からないことについて考えるのはめんどくさい。
あれこれ詮索したって分からないことは分からないままだし、抵抗したって何もいいことは無いし、執着されるのは嫌いじゃない。
とりあえず、千歳が飽きるのを待つだけ。
それまで好きにすればいいんじゃないかな、なんでも。

千歳が起きたら、とりあえずシャワーくらいは浴びさせてくれればいいなあ、なんて他力本願なことを考えて、うとうとと眠りの波に身をまかせた。



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