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今日はジェイドと同室なので、ベッドでゴロゴロしながら待っていた
まだ、胸のモヤモヤが晴れていなかった
本当にジェイドが治してくれるのだろうか。実験体にならないよう願うしかない
「ただいま戻りました」
ガチャとドアが開いたかと思ったら、ジェイドが入ってきた。その姿を見たら、今度はドキドキしてきた
「お、お、おかえり……」
自然に目を逸らす、なんてことが出来るわけもなく。あからさまに不自然に逸らしてしまった
「どうかしましたか?」
それにジェイドが気付かないわけがなく、挙動不審なルークにジェイドは近寄る
「おわっ!?いや、何でもない!何でもないって!!」
近づいてきたジェイドから離れるようにベッドの隅へと逃げる
「ほぉ。なら、何故逃げるのですか?」
「べ、別に逃げてなんか……」
「目を合わせない。近づいたら後ろに下がる。これのどこが逃げてないのでしょう?」
ニッコリと笑いながら近づいてくる様は、中々怖い
「あ、いや……ジェイドに聞きたいことがあるんだけど!!」
「聞きたいこと、ですか?」
急に話を変えたルークを不審に思ったジェイドだが。一応は聞こうとしてのか、近づいてくるのを止めた
「オレさ、何かおかしいんだ」
「貴方がおかしいのは今に始まったことではありません」
何を今更、とでも言いたそうなジェイドに軽くカチンときたが、今は先に聞きたいことがあるので必死に我慢する
「一言多いんだよ、いつも!じゃなくて、何かジェイドが女の人と話してると胸がモヤモヤするし、ティアとかアニスやナタリアだったらならないんだけど。近くに来たら、心臓がすっげぇバクバクするし……って、聞いてんのか?」
珍しく目を丸くして、ポカーンとルークを見つめるジェイド
こんな表情をするジェイドは貴重かもしれない
「……それは、私だけですか?」
「あぁ。これって、何の病気なんだ?ティアがジェイドにしか治せないって言ってたけど、治るか?」
じっと真剣に見ると、ジェイドは口元を手で覆ったまま、ベッドに座って固まっていた
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