朝まで離してもらえずに、ずっとベッドに拘束されていた

身体中が痛くて、動く元気などなかった。やっと動けるまで回復したら、ジェイドからやっと食堂に行く許可が下りた。今までは一人で行けたが、今日からは一緒に食べるとジェイドと共に行くことになってしまった

正直、食欲はない。益々痩せていくルークに、周りは心配そうに見つめる

「ルークさん、また痩せたんじゃありません?無理しないで、休まないと」
「ありがと、パニール」

ぎこちなく笑うルークに、パニールは何か言いたそうだが、ジェイドをちらりと見て口を閉ざした

椅子に座り、パニールから出された消化にいいものを口に入れる。具合が悪そうなのを見て、ルークだけ別に作ってくれたようだ

今は、その心遣いが有り難くて、何だか罪悪感が生まれる

「あら、ユーリさん、もう身体は大丈夫なの?」

パニールから出された名前に、ルークはピクリと反応してしまう。ジェイドの目が細くなるのが分かる

「あぁ、まぁな。もう何ともねーよ」

その言葉に、ホッと息を吐く。良かった。ユーリが無事で本当に良かった。そう、心から安堵する

「ルーク」

突然呼ばれて、ビクンと大袈裟ともとれる反応をしてしまう。だが、ユーリは気にすることもなく、口を開いた

「オレは、お前が好きだ、ルーク」

その瞬間、食堂にいた誰もが動きを止めた。多くの仲間達がいるこの食堂でのまさかの告白に、女性陣は目を輝かせ、男性陣はポカンとユーリとルークを見守っている

ただ一人、隣にいるジェイドを除いては、誰もがほのぼのとしていた

「な、に…冗談を…?」
「冗談で男に告白なんてするわけねーだろ」

思わずユーリの方を向くと、想像していたより、もっと真剣な表情でルークを見つめている

(うそ……ユーリが、オレを……?)

呆然とするルーク。そんなルークをユーリはジェイドから引き離して、抱き寄せる

「返しなさい、何度も言わせるな。ルークは、私のものだ」
「やだね。選べ、ルーク。このオッサンか、オレか。どっちも嫌だったら、エステルのとこに行け。オッサンから離れたいなら、今度こそ全力で守る」

ジェイドの言葉を遮って、ユーリはルークに決断を迫った。揺れるルークの腕を掴む力は、どこまでも優しかった

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