オオカミはどちら?/クラミノ | ナノ



少し無自覚だから、男に対しての危機感というものを持たせようと思って言っただけだった。

「…悪いオオカミに食べられて家に帰れなくなるかもしれないぞ」

「…」

「ミノリ?」

下を向いてしまったミノリを見て、少し怖がらせてしまったかと思い屈んで目線を合わせようとした。

「それはクラウスさんの方じゃないですか?」

「…どういうことだ?」

「そんなに余裕ぶってると、年下に足元をすくわれますよ?」

がぶり。
思い切り、鼻を噛まれてしまった。

「んなっ…」

「まあそういうわけです。今日のところはこれで失礼しますね」

踵を返して扉から出て行く彼女。
呆然として言葉が出なかった。
俺以上に彼女がオオカミなのかもしれない、なんて馬鹿なことを考えるのはやめよう。
そう思いながらくっきりと歯型がついている鼻をさすった。



オオカミはどちら?


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みたいな感じの話読みたいんですけどどっかに落ちてませんか…
思いついてから勢いで書いたんで文がいつも以上に乱雑ですね


追記
長編にしようかと思ったんですがこの後思いつかないので…!
ここにつながる話を二つ書いてみました。満足。


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