意地悪/レガミノ | ナノ




いつも人当たりの良さそうな笑顔を浮かべながら接客をするレーガさん。初めて会ったときも、迷子になっていた私に町の案内をしてくれたりと優しくしてもらった。いつも笑顔で優しい人、これが彼の第一印象。

昼も過ぎた頃、仕事が一段落したのでレストランでモンブランでも食べようと思って注文する。
カウンターで食べていたときにふと顔を上げると、目の前に彼が立っていた。バッチリ目も合う。え、なんだろうこの状況。ただの偶然かな、と思っていたが彼の目が逸らされることはなかった。


「あのレーガさん...」
「ん?どうした?」
「そんなに見つめられると食べづらいんですが...」
「あぁ俺のことは気にしなくていいから」

いや、気になりますって...と一言がなんとなく言えず、言葉とともにモンブランを一口飲み込む。しかし私の食べてるところなんて見ても楽しいものだろうか。

「ミノリってさ」
「はい」
「いつも美味しそうに料理を食べるよね」
「え...?」
「だから俺も作りがいがあるよ」

そう言っていつもと違う顔で笑うから、いつもは意識しないところがギュッと締められる気がする。

「ははっ、どうしたミノリ。顔赤いぞ?」
「なんでもないですっ!」

意識すればするほど顔に熱が集まる。もう早く食べて牧場に帰ろう。

「ごちそうさまでした...」
「まだ顔赤いみたいだけど具合でも悪くなったのか?」

にやにやしながらそんなことを聞いてくる。誰のせいだと思って...!と心の中で言い返してレストランを早足に出る。

「あっまた来いよ」

急いでドアを閉める。
なんだか意地悪された気がする。もうしばらくレストランに来れそうにない。というか顔も合わせられないかも。

「レーガさんの馬鹿...!」

本人の前では言えないから小声で言う。どうしようもない気持ちをため息に変えて吐き出した。



意地悪




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オチが意味不



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