プッチとハグする【プッチにハグして貰うこと】 命令の事を話すと、プッチさんは目を丸くした後に小さく笑って頷いた。居た堪れなくなってうろうろと視線を彷徨わせる私の方に向けて手を広げ、「おいで」と一言囁く。ひい、もう恥ずかしくて死にそう…!! 私はプッチさんの方にゆっくり歩み寄り、おずおずと手を伸ばす。プッチさんは私を包み込むように、ぎゅうっと抱き締めてくれた。 「どうかな、苦しくはないかい?」 「だ、大丈夫、です…」 ひたすら近い。いや、近いっていうか密着しているのだから当たり前だけども。緊張でカチコチに固まっている私に、プッチさんは僅かに苦笑して宥めるように背中をさすってくれた。ううう、恥ずかしい、恥ずかしくて死にそうだ…。 「君を抱き締めると落ち着くかと思ったが…。ふふ、どうも違うらしい」 「え…?」 「私も緊張しているようだ。きっと、腕の中にいるのが君だからに違いないね」 反射的に顔を上げれば柔らかく微笑むプッチさんと視線がかち合って、私は思わず赤面してしまう。このタイミングでそんな台詞、反則じゃあないか。耳の裏まで真っ赤に染め上げた私を見て、プッチさんは楽しそうに笑うのだった。 |