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ミスタと昼寝する


【ミスタと昼寝すること】


昼寝って言ったってそんなの寝られる気がしない!!ベッドを前におろおろしている私を横目に、ミスタさんは欠伸を溢しながら帽子を取ってサイドテーブルに置く。それから私を見て、クスリと小さく笑った。

「何だ、緊張してんのか?」
「き、緊張だなんてそんな、緊張、なんて………して、ます…」
「だろうな」

ミスタさんはベッドに腰掛けながら私の頭に手を伸ばして髪をくしゃりと撫でると、私の手を引いた。ううう、恥ずかしいよう。二人でベッドにごろんと寝転がる。ミスタさんは既に眠たそうだが、ド緊張している私に眠気などは微塵もない。そんな様子に気がついたのか、ミスタさんは私の目元に手を翳した。びくりと震えると、「目ェ閉じな」と声が聞こえる。
言われた通りに目を閉じると、手が退けられた気配がした。それから、ゆっくりと頭を撫でられる。特に会話も無いけれど、居心地が悪いとか、そういった事は感じなかった。暫くそうして頭を撫でられていると、少しずつ眠気がやって来る。

「眠れそうか?」
「…はい…」
「ん。おやすみ」

柔らかい声に、私も小さく「おやすみなさい」と返す。私が眠りに落ちるまで、ミスタさんは私の頭を撫でる手を止めなかった。