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プロシュートのコスプレをする


【暗チの前でプロシュートのコスプレをすること】


プロシュートさんのスーツを借りて着てみたのは良いけれど、問題が二つ。まず一つは、まあ予想はしていたけれどスーツが大きいという事だ。そして二つ目は、シャツの前がはだけ過ぎという事。しかも、シャツが大きいせいで中々際どい感じに仕上がってしまっている。長い袖で胸辺りを隠すようにしながら、私は恐る恐る部屋に入った。

「お、やっと着替え終わっ――」

プロシュートさんが固まり、プロシュートさんの声で此方に気が付いた皆も同じように固まった。そりゃあ不格好って分かってるけど、そんなに固まらなくても良いじゃない…!!
視線を一身に受けて何だか居た堪れなくなり、ぎゅうっとスーツを握り締めて「そ、そんなに変ですか…」と声を絞り出す。――その直後、メローネさんが「ベネッ!!」と言いながら凄い勢いで私に駆け寄って来た。怖い!!

「いただきます!!!」
「ひいッ!?」
「させるかテメェ!!!」

ぎらぎらと目を輝かせるメローネさんにギアッチョさんが飛び蹴りをかました。何これ怖い!あわあわとしていると、ホルマジオさんが私の肩を掴んだ。

「今すぐ着替えて――いや、やっぱりもう少し…」
「変態ホルマジオ!!」
「煩いぞイルーゾォ!テメェも顔真っ赤にしてんじゃねーか!!」
「おいカメラ持ってこいペッシ」
「兄貴ィ!!?」

もうカオス状態である。皆どうしちゃったの…。どうしたら良いか分からずおろおろしていると、いつの間にか背後にいたリゾットさんが私の肩に手を置いた。何だか疲れた表情だ。

「…着替えて来てくれ。今すぐ」
「そ、そうします…」

リゾットさんが居てくれて良かったと心から思った。