ジョルノと新婚ごっこ【ジョルノと新婚ごっこ】 「じょ、ジョルノくん、ちょっと良いかな…?」 「ええ、構いませんが、そんなに緊張してどうしたんです?」 ジョルノくんがきょとんと首を傾げる。私はそんなに目に見えて緊張しているのか…。密かに苦笑しながらも、私は手紙に書かれていた事を思い出して、すう、と息を吸った。 「あの、ええと、王様の命令なんだけど…その…」 「はい」 「ご…ご飯にする?お風呂にする?…そ、それとも、」 「貴女で」 「えっ!?ま、まだ言ってないよ…!」 私が言い切るより前に、ジョルノくんがきっぱりと答えた。確かに言葉の続きはそうだけれども、いざ答えられると驚くほど恥ずかしい。顔にじわじわと熱が集まっていくのを感じていると、ジョルノくんが私の手を取った。 「貴女の前ではどんな選択肢も無意味ですよ」 「えっ…」 「僕が選ぶのは、貴女と決まっていますから」 そんな言葉と共ににっこりと綺麗に笑いかけられて、私は思わずくらりと眩暈がした。 |