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露伴にセクハラする


【露伴にセクハラすること】


「君の思うセクハラとやらがどんなものか気になるから、好きにやってみると良い」
「え、えええ…」

どうぞとばかりに手を広げられ、私は逆に困ってしまう。セクハラバッチコイなんて状況初めてだよ…。いや、セクハラ自体初めてなんだけども。とにかくセクハラって何をすれば良いのだろうか。触るの?触れば良いの?
端から見ればおかしな事をぐるぐると考えた結果、私はそっと露伴先生のお腹に手を伸ばした。所謂へそ出しファッションとやらなのでしっかり肌が出ているのだ。そろそろとお腹を指で撫でていると、露伴先生が「…おい?」と声をあげた。

「これがセクハラか?腹を触るのがセクハラ?」
「えっ…、いや、十分なセクハラだと思いますけど…だ、駄目ですか…?」
「…君は本当につまらないな」
「はい!?」

ちょっと待って何で貶されてんの?ていうかセクハラなんて普通に考えればやってはいけない事だと思うんですけど!!むっとしながら「じゃあどういうのがセクハラなんですか?」と尋ねてみれば、露伴先生は一瞬考える素振りを見せ、それからニヤリと笑った。…あ…嫌な予感…。
ただならぬ空気を察した私は逃げようと踵を返したが、それより早く後ろから伸びて来た手が私の体を捕えた。引き寄せられて背中に露伴先生の体がぴったり密着し、お腹に回された手が私のシャツの中に入り込んできた。

「っひ…!?ちょ、ど、どこに手を入れて…ッ!?」
「君がセクハラを体験したいと言うからやってやってるんだろ」
「い、言ってないです!!体験したい訳ないじゃないですか…!!」
「まあ良いだろ」
「良くな――ッ、う、やめ、」

お腹を撫でていた手が不意に脇腹を伝って上へと伸びてくる。肋骨の窪みを指でなぞり、緩く引っ掻かれて思わず体がびくりと震えれば、露伴先生は私の耳元で小さく笑った。待って、これは本当に、せ、セクハラ!!!
顔を真っ赤にして震えていると、露伴先生はおもむろに私から離れた。へなへなとその場に座り込んだ私を見下ろして、先生はニヤニヤと笑った。

「セクハラされて腰が砕けたか?君は結構変態なんだな」
「な…ッ!!?へ、変態は露伴先生じゃあないですか…!!」
「どうかな」
「〜ッ…!!」

キッと睨み付けてみても、露伴先生は上機嫌なままだった。