「皆、幾つになっても変わんないねぇ」
「そうだな」
軽く酒が入った直樹と五助が騒いでいて、キレた翼がマシンガントーク。近くで六助がオロオロしている。このメンバーで集まると見られるお馴染みの光景だった。
「あいつらも懲りねーな」
「ほんとにねー」
*
「……はぁ」
お前も人の事言えねぇよ、と自分の背中ですやすやと眠っている名前に呟く。あれからクリスマスパーティーはお開きになって、意識がはっきりしていたのは俺と翼と六助だけだった。六助は五助を引きずって帰って行ったし、直樹は翼の家で放置されているに違いない。
「……んん、」
耳元で唸るような声が聞こえた。揺れで目が覚めてしまったのかもしれない(気を遣っていたつもりだったのだが)
「まさき…」
「起きたのか?」
「まーさーきぃー」
そう言いながら頭をぐりぐりと押し付けてくるのが地味に痛い。目覚めたのはいいが、相当眠いらしい。
「楽しかったねぇー」
「俺は疲れた」
「まさきはぁー?」
「……」
「そっかー」
もう寝とけ、というようにしっかりと身体を背負い直す。
「まさき」
「はいはい」
「……すき」
「……ん」
まぁこんなクリスマスも、悪くないかもしれない。