ネジと話し終えたユイが教室前に着くと、
約束の30分は過ぎてはいなかったが
すでにユイを除く第7班が揃っていた。





「あ、ユイ!」

「これで全員そろったな」





ユイは待たせてゴメン、と皆に謝罪し
カカシに見送られて中忍試験受付会場へと
足を踏み入れる。





「「!!!」」

「す…すげー」

「……」

「な…何よ…これ…」

『......』





部屋の中にいる想像以上の受験生の数に
ナルト達は驚いた。





「サスケ君、おっそーいv」





揚々とした声と共にサスケに抱き着いたのは
アカデミーで同期の山中いの。

そしていののチームであり、同じく同期の
奈良シカマル、秋道チョウジ
更に別チームで同期の
日向ヒナタ、油女シノ、犬塚キバの姿。
どうやら彼らもこの試験に志願したらしい。

ユイはある程度の挨拶を皆と交わしてから
一人壁にもたれかかって何か思い悩んでいた。

そんな彼女に気付いたヒナタが
恐る恐るユイに声をかける。





「ユイちゃん…?」

『…!、ヒナタ…どう?班のメンバーとは慣れた?』

「う、うん…!」

『そっか。なら良かった』





モジモジしているヒナタに相変わらずさを感じて
ユイがいたずっら子のような笑顔を見せながら
ヒナタの腕をつついた。





『緊張してる?、…ナルトいるもんね』

「そ、そんなこと…!///」

『あ、ナルトだ』

「え!?」

『うっそー!』

「…も、もう!ユイちゃんっ!///」

『あははっ』





ナルトに恋心を抱くヒナタを可愛いなあ、
なんて思いながら再びボーっとするユイ。
そんなユイに再びヒナタが声をかける。





「ユイちゃん…何かあったの?」

『…え?』

「元気ないみたいだから…
そ、その…違ったらゴメンね…!」

『………』





焦りながら謝るヒナタに
ユイは苦笑しながら首を横に振った。





『大丈夫。ちょっと考え事してただけ。
心配かけてゴメンね…、ありがとう』





ユイの言葉にヒナタも同じように首を横に振る。





「オレの名はうずまきナルトだ!!
てめーらにゃあ負けねーぞ!!」





突然のナルトの大声にユイは一瞬呆けるが、
すぐにあははっ!と笑った。
そして、ナルトに聞こえる程度の声で





『ナイス、ナルト!』





状況を理解していないくせにその時のテンションのまま
ナルトに親指を立てて言う。

それを見たナルトもピースを返してきた。





『ヒナタもあれぐらい豪快にならなきゃ』

「う、うん…///」





それからしばらくヒナタと談笑していると
何やら騒がしい会場内。
ユイがそれに気付いて立ち上がった瞬間
黒板の前で爆煙が上がり、
現れたのはイカつめのおじさん。





「静かにしやがれ、どぐされヤローどもが!」





煙が完全に晴れたときには先程までいなかった
中忍たちが多く並んでいる。





「待たせたな…"中忍選抜第一の試験"
試験管の森乃イビキだ」

『(やっと始まるか……)』





イビキの登場、そして試験内容の発表。



第一の試験、ペーパーテスト